情報処理技術者試験(今のところは基本情報技術者試験)の過去問(基礎理論-その他の理論,ハードウェア)を集めて,シンプルにまとめています。シーケンス制御,フィードバック制御,フィードフォワード制御,アクチュエーター,センサー(ひずみゲージ),直流給電,電力,二次電池(充電式電池),チャタリング,7セグメントLEDの点灯回路,SoC,などについて,理解度を確認することができます。解けなかった問題や,完全に理解できていない問題については,【参考】にあるリンク先ページを読んで,もう一度,解いてみてください。難しい問題もあると思いますが,繰り返し解くことにより,だんだんと身に付いてきますので,根気よく頑張りましょう。
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問4
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問3
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問4
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問4
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問24
- 平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
- 平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問26
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問25
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
- まとめ
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問4
問 産業機器の機器制御に使われるシーケンス制御の説明として,適切なものはどれか。
ア あらかじめ定められた順序又は条件に従って,制御の各段階を逐次進めていく制御方法である。
イ 外乱が予測できる場合に,あらかじめ外乱を想定して前もって必要な修正動作を行う制御方法である。
ウ 制御量を常に検出して制御に反映しているので,予測できないような外乱に強い制御方法である。
エ “やや多い”,“やや少ない”などあいまい性に基づく制御方法である。
【解答】ア
【解説】
イ フィードフォワード制御の説明
ウ フィードバック制御の説明
エ ファジー制御の説明
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問3
問 フィードバック制御の説明として,適切なものはどれか。
ア あらかじめ定められた順序で制御を行う。
イ 外乱の影響が出力に現れる前に制御を行う。
ウ 出力結果と目標値とを比較して,一致するように制御を行う。
エ 出力結果を使用せず制御を行う。
【解答】ウ
【解説】
ア シーケンス制御の説明
イ フィードフォワード制御の説明
※選択肢「エ」について
フィードバック制御では,装置などの出力を入力に戻し、動作が目標に近づくように制御する。
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問4
問 フィードバック制御の説明として,適切なものはどれか。
ア 外乱による影響を検知してから修正動作を行う。
イ 外乱に弱く,それらの影響を増幅させてしまう。
ウ 外乱を検知して,その影響が出ないように修正動作を行う。
エ 外乱を予測して修正動作を行う。
【解答】ア
【解説】
イ,ウ,エ フィードフォワード制御の説明
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
問 アクチュエータの説明として,適切なものはどれか。
ア 与えられた目標量と,センサから得られた制御量を比較し,制御量を目標量に一致させるように操作量を出力する。
イ 位置,角度,速度,加速度,力,温度などを検出し,電気的な情報に変換する。
ウ エネルギー発生源からのパワーを,制御信号に基づき,回転,並進などの動きに変換する。
エ マイクロフォン,センサなどが出力する微小な電気信号を増幅する。
【解答】ウ
【解説】
ア フィードバック制御の説明
イ センサーの説明
エ アンプの説明
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
問 アクチュエータの機能として,適切なものはどれか。
ア アナログ電気信号を,コンピュータが処理可能なディジタル信号に変える。
イ キーボード,タッチパネルなどに使用され,コンピュータに情報を入力する。
ウ コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える。
エ 物理量を検出して,電気信号に変える。
【解答】ウ
【解説】
ア A/D変換器の説明
エ センサーの説明
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問4
問 図のような黒色で描かれた円に沿って車が走るように,左右の後輪に独立に取り付けられたモータL及びRの回転速度を制御する。センサL及びRは反射型光センサであり,センサが黒色に掛かる比率が大きいと出力値が小さくなり,黒色に掛かる比率が小さいと出力値が大きくなる。この車を円に沿って走行させるためのモータ回転速度の制御方法として,適切なものはどれか。ここで,二つのセンサの出力値が一致するときには,二つのモータの回転速度を初期値に戻すものとする。
| センサL出力値>センサR出力値 のとき | センサL出力値<センサR出力値 のとき | |||
| モータL 回転速度 | モータR 回転速度 | モータL 回転速度 | モータR 回転速度 | |
| ア | 上げる | 下げる | 上げる | 下げる |
| イ | 上げる | 下げる | 下げる | 上げる |
| ウ | 下げる | 上げる | 上げる | 下げる |
| エ | 下げる | 上げる | 下げる | 上げる |
【解答】イ
【解説】
センサLが黒色に掛かる比率が大きくなる(センサRは黒色に掛かる比率が小さくなる)場合,センサLの出力値は小さく(センサRの出力値は大きく)なり,車は左方向に進むことになるので,モータLの回転速度は下がる(モータRの回転速度は上がる)。
| 【参考】 |
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
問 変形を感知するセンサを用いると,高架道路などの状態を監視してメンテナンスすることが可能である。この目的で使用されているセンサはどれか。
| ア サーミスタ | イ ジャイロ | ウ ひずみゲージ | エ ホール素子 |
【解答】ウ
【解説】
■ ひずみゲージ
物体の変形を感知するセンサーである。
■ サーミスタ
温度の測定に使用される部品である。
■ ジャイロ
角速度,傾き,振動を検出するセンサーである。
| 【参考】 |
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
問 データセンタなどで採用されているサーバ,ネットワーク機器に対する直流給電の利点として,適切なものはどれか。
ア 交流から直流への変換,直流から交流への変換で生じる電力損失を低減できる。
イ 変電設備からCPUなどのLSIまで,同じ電圧のまま給電できる。
ウ 停電の危険がないので,電源バックアップ用のバッテリを不要にできる。
エ トランスを用いて容易に昇圧,降圧ができる。
【解答】ア
【解説】
■ 直流と交流
直流(DC;Direct Current)とは,常に一定の電流が流れる方式である。コンピューターや家庭内のほぼすべての電気製品は直流電源で動作している。
交流(AC;Alternating Current)とは,一定周期で電流の流れる方向が切り替わる方式である。(発電所から)オフィスや家庭には交流電源が供給されている。
※ 電気製品の内部で交流を直流に変換するが,変換効率は80%程度である
| 【参考】 |
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
問 家庭用の100V電源で動作し,運転中に10Aの電流が流れる機器を,図のとおりに0分から120分まで運転した。このとき消費する電力は何Whか。ここで,電圧及び電流の値は実効値であり,停止時に電流は流れないものとする。また,力率は1とする。
| ア 1,000 | イ 1,200 | ウ 1,500 | エ 2,000 |
【解答】ウ
【解説】
この機器は,100V電源で動作し10Aの電流が流れるので,電力は,
電力(W)=電圧(V)×電流(A)
=100(V)×10(A)
=1,000(W)
となる。図より,運転時間は90分なので,消費する電力量は,
電力量(Wh)=電力(W)×使用時間
=1,000(W)×(90(分)÷60)(時間)
=1,500(Wh)
となる。また,力率は1(100%)で,流れた電流のすべてが消費されるので,
1,500(Wh)×1(100%)=1,500(Wh)
となる。
| 【参考】 |
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問24
問 定格出力電力500Wで効率80%の電源ユニットがある。この電源ユニットから500Wの出力電力を得るのに最低限必要な入力電力の大きさは何Wか。
| ア 100 | イ 400 | ウ 625 | エ 900 |
【解答】ウ
【解説】
入力電力の大きさをx(W)とすると,
x × 0.8 = 500W
x = 625(W)
となる。
| 【参考】 |
平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
問 二次電池(充電式電池)はどれか。
| ア アルカリマンガン乾電池 | イ 酸化銀電池 |
| ウ 燃料電池 | エ リチウムイオン電池 |
【解答】エ
【解説】
■ 一次電池…使い捨て
例)アルカリ乾電池,マンガン乾電池など
■ 二次電池…充電式電池
例)ニカド電池,ニッケル水素電池,リチウムイオン電池など
■ 燃料電池…化学反応で発電する
例)水素やエタノールなどの燃料を使用
■ 太陽電池…光エネルギーで発電する
例)太陽光エネルギーを使用
| 【参考】 |
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問26
問 機械式接点の押しボタンスイッチを1回押したときに,押してから数ミリ秒の間,複数回のON,OFFが発生する現象はどれか。
| ア サンプリング | イ シェアリング |
| ウ チャタリング | エ バッファリング |
【解答】ウ
【解説】
■ チャタリング
スイッチを1回押したときに微細で速い機械的振動が発生してONとOFFを繰り返す現象のことをいう。
※ 古いスイッチを押した場合などに,1回しか押していないのに複数回入力される(誤動作)ような現象
| 【参考】 |
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
問 アノードコモン型7セグメントLEDの点灯回路で,出力ポートに16進数で92を出力したときの表示状態はどれか。ここで,P7を最上位ビット(MSB),P0を最下位ビット(LSB)とし,ポートの出力が0のときLEDは点灯する。
| ア | イ | ウ | エ |
【解答】ウ
【解説】
16進数の92を2進数に変換すると,
となる。この値を入力した場合の,表示状態を整理すると次のようになる。
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問25
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
問 7セグメントLED点灯回路で,出力ポートに16進数で6Dを出力したときの表示状態はどれか。ここで,P7を最上位ビット(MSB),P0を最下位ビット(LSB)とし,ポート出力が1のとき,LEDは点灯する。
| ア | イ | ウ | エ |
【解答】ウ
【解説】
16進数の6Dを2進数に変換すると,
となる。この値を入力した場合の,表示状態を整理すると次のようになる。
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
問 SoC(System on a Chip)の説明として,適切なものはどれか。
ア CPU,チップセット,ビデオチップ,メモリなどコンピュータを構成するための電子回路基板
イ CPU,メモリ,周辺装置などの間で発生するデータの受渡しを管理する一連の回路群を搭載した半導体チップ
ウ 必要とされるすべての機能(システム)を同一プロセスで集積した半導体チップ
エ プロセスが異なる機能は,個別に最適化されたプロセスで製造し,パッケージ上でそれぞれのチップを適切に配線した半導体チップ
【解答】ウ
【解説】
■ SoC(System on a Chip)
1つの半導体チップに,必要な機能を集約する回路の設計方法のことをいう
ア マイクロコントローラー
イ チップセット
| 【参考】 |
まとめ
今回は,情報処理技術者試験の過去問(基礎理論-その他の理論,ハードウェア)を集めて,シンプルにまとめてみました。みなさん,どのくらい解けましたか?はじめは難しく感じると思いますが,繰り返し解くことにより,少しずつ理解できるようになると思います(8割以上(できれば9割以上)解けるようになるまで頑張りましょう)。また,解けるようになっても時間が経つと忘れることもありますので,たとえば,1週間後とか,1か月後とかに,また,やってみてください。

