情報処理技術者試験(今のところは基本情報技術者試験)の過去問(コンピューター構成要素-記憶装置)を集めて,シンプルにまとめています。RAM(DRAM,SDRAM,SRAM,コンデンサ,リフレッシュ,フリップフロップ回路など),ROM(マスクROM,フラッシュメモリなど),キャッシュメモリ(ヒット率,実効アクセス時間,ミスペナルティ,命令キャッシュ,LRU,ライトスルー,ライトバックなど),主記憶装置(メモリインタリーブなど),補助記憶装置(ハードディスク(HDD),セクタ,トラック,シリンダ,記憶容量,アクセス時間,平均位置決め時間(平均シーク時間),平均回転待ち時間,データ転送時間など),SDメモリカードについて,理解度を確認することができます。解けなかった問題や,完全に理解できていない問題については,【参考】にあるリンク先ページを読んで,もう一度,解いてみてください。難しい問題もあると思いますが,繰り返し解くことにより,だんだんと身に付いてきますので,根気よく頑張りましょう。
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問22
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問19
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問20
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
- 平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問20
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
- 平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問25
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問22
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問25
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問24
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問26
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問13
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問16
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問20
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 令和5年度 基本情報技術者試験 公開問題 科目A 問3
- 平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問12
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問11
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問14
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問13
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問14
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- まとめ
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
問 DRAMの説明として,適切なものはどれか。
ア コンデンサに電荷を蓄えた状態か否かによって1ビットを表現する。主記憶としてよく用いられる。
イ 製造時にデータが書き込まれる。マイクロプログラム格納用メモリとして用いられる。
ウ 専用の装置でデータを書き込むことができ,紫外線照射で消去ができる。
エ フリップフロップで構成され,高速であるが製造コストが高い。キャッシュメモリなどに用いられる。
【解答】ア
【解説】
■ RAM(Random Access Memory)
RAMには,一定時間が経過するとデータが消えてしまうDRAM(Dynamic RAM)と,コンピューターの電源が切れるまではデータが消えないSRAM(Static RAM)がある。
DRAM | SRAM | |
---|---|---|
特徴 | コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶する リフレッシュの必要あり | フリップフロップ回路によりリフレッシュ不要 |
速度 | リフレッシュにより速度は下がる | DRAMより速い |
消費電力 | 高い | 低い |
コスト | 安価 | 高価 |
記憶容量 | SRAMより大きい | 構造が複雑なため大容量化に向かない |
用途 | 主記憶装置,ディスクキャッシュ | レジスタ,キャッシュメモリ |
※ リフレッシュとは,記憶内容保持のために行う再書き込みのことをいう
※ フリップフロップ回路とは,二つの状態(0と1)のいずれかを保持できる論理回路のことをいう
※ 実際に使用されるDRAMは,ほとんどがSDRAM(Synchronous DRAM)である。SDRAMは,クロック信号に同期して動作する
イ マスクROM
エ SRAM
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問22
問 SRAMと比較した場合のDRAMの特徴はどれか。
ア 主にキャッシュメモリとして使用される。
イ データを保持するためのリフレッシュ又はアクセス動作が不要である。
ウ メモリセル構成が単純なので,ビット当たりの単価が安くなる。
エ メモリセルにフリップフロップを用いてデータを保存する。
【解答】ウ
【解説】
■ RAM(Random Access Memory)
RAMには,一定時間が経過するとデータが消えてしまうDRAM(Dynamic RAM)と,コンピューターの電源が切れるまではデータが消えないSRAM(Static RAM)がある。
DRAM | SRAM | |
---|---|---|
特徴 | コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶する リフレッシュの必要あり | フリップフロップ回路によりリフレッシュ不要 |
速度 | リフレッシュにより速度は下がる | DRAMより速い |
消費電力 | 高い | 低い |
コスト | 安価 | 高価 |
記憶容量 | SRAMより大きい | 構造が複雑なため大容量化に向かない |
用途 | 主記憶装置,ディスクキャッシュ | レジスタ,キャッシュメモリ |
※ リフレッシュとは,記憶内容保持のために行う再書き込みのことをいう
※ フリップフロップ回路とは,二つの状態(0と1)のいずれかを保持できる論理回路のことをいう
※ 実際に使用されるDRAMは,ほとんどがSDRAM(Synchronous DRAM)である。SDRAMは,クロック信号に同期して動作する
ア,イ,エ SRAMの特徴
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問19
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問20
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問23
問 DRAMの特徴はどれか。
ア 書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
イ データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。
ウ 電源が遮断された状態でも,記憶した情報を保持することができる。
エ メモリセル構造が単純なので高集積化することができ,ビット単価を安くできる。
【解答】エ
【解説】
■ RAM(Random Access Memory)
RAMには,一定時間が経過するとデータが消えてしまうDRAM(Dynamic RAM)と,コンピューターの電源が切れるまではデータが消えないSRAM(Static RAM)がある。
DRAM | SRAM | |
---|---|---|
特徴 | コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶する リフレッシュの必要あり | フリップフロップ回路によりリフレッシュ不要 |
速度 | リフレッシュにより速度は下がる | DRAMより速い |
消費電力 | 高い | 低い |
コスト | 安価 | 高価 |
記憶容量 | SRAMより大きい | 構造が複雑なため大容量化に向かない |
用途 | 主記憶装置,ディスクキャッシュ | レジスタ,キャッシュメモリ |
※ リフレッシュとは,記憶内容保持のために行う再書き込みのことをいう
※ フリップフロップ回路とは,二つの状態(0と1)のいずれかを保持できる論理回路のことをいう
※ 実際に使用されるDRAMは,ほとんどがSDRAM(Synchronous DRAM)である。SDRAMは,クロック信号に同期して動作する
ア DRAMはアドレスを指定して処理を行う
イ SRAMの特徴
ウ RAMは,電源が切れると記憶内容は消える(揮発性)
平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
問 DRAMの説明として,適切なものはどれか。
ア 1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり,電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。
イ 不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり,SSDに用いられる。
ウ メモリセルはフリップフロップで構成され,キャッシュメモリに用いられる。
エ リフレッシュ動作が必要なメモリであり,PCの主記憶として用いられる。
【解答】エ
【解説】
■ RAM(Random Access Memory)
RAMには,一定時間が経過するとデータが消えてしまうDRAM(Dynamic RAM)と,コンピューターの電源が切れるまではデータが消えないSRAM(Static RAM)がある。
DRAM | SRAM | |
---|---|---|
特徴 | コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶する リフレッシュの必要あり | フリップフロップ回路によりリフレッシュ不要 |
速度 | リフレッシュにより速度は下がる | DRAMより速い |
消費電力 | 高い | 低い |
コスト | 安価 | 高価 |
記憶容量 | SRAMより大きい | 構造が複雑なため大容量化に向かない |
用途 | 主記憶装置,ディスクキャッシュ | レジスタ,キャッシュメモリ |
※ リフレッシュとは,記憶内容保持のために行う再書き込みのことをいう
※ フリップフロップ回路とは,二つの状態(0と1)のいずれかを保持できる論理回路のことをいう
※ 実際に使用されるDRAMは,ほとんどがSDRAM(Synchronous DRAM)である。SDRAMは,クロック信号に同期して動作する
ア EEPROMの説明
イ フラッシュメモリの説明
ウ SRAMの説明
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 DRAMのリフレッシュ動作の説明として,適切なものはどれか。
ア 一定時間ごとに内容を外部記憶装置に書き込む。
イ システムの電源投入時に,全領域を0で初期化する。
ウ データを保持するために,一定時間ごとにアクセスする。
エ 内容を更新するときに,データを一旦消去する。
【解答】ウ
【解説】
■ リフレッシュ
記憶内容保持のために行う再書き込みのこと。
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
問 コンデンサに蓄えた電荷の有無で情報を記憶するメモリはどれか。
ア EEPROM | イ SDRAM |
ウ SRAM | エ フラッシュメモリ |
【解答】イ
【解説】
■ SDRAM
クロック信号に同期して動作するDRAM。DRAMは,コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶する。
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問20
問 メモリセルにフリップフロップ回路を利用したものはどれか。
ア DRAM | イ EEPROM | ウ SDRAM | エ SRAM |
【解答】エ
【解説】
■ フリップフロップ回路
二つの状態(0と1)のいずれかを保持できる論理回路のことをいう。SRAMのメモリセルに使用されている。
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問22
平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問23
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問25
問 二つの安定状態をもつ順序回路はどれか。
ア NANDゲート | イ 加算器 |
ウ コンデンサ | エ フリップフロップ |
【解答】エ
【解説】
ウ コンデンサは,電荷を蓄えることにより情報を記憶する部品である
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
問 コンピュータの電源投入時に最初に実行されるプログラムの格納に適しているものはどれか。ここで,主記憶のバッテリバックアップはしないものとする。
ア DRAM | イ HDD | ウ ROM | エ SRAM |
【解答】ウ
【解説】
■ ROM(Read Only Memory)
読み出し専用の不揮発性メモリである。内容の書き換えができないので,システムプログラムなどの格納に向いている。
■ コンピューターの起動時の流れ
① 電源を入れる
② マザーボード上のROMに格納されているIPL(Initial Program Loader)が起動
③ (HDD内の)ブートプログラムが起動
④ (HDD内の)OSが起動
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
問 組込みシステムのプログラムを格納するメモリとして,マスクROMを使用するメリットはどれか。
ア 紫外線照射で内容を消去することによって,メモリ部品を再利用することができる。
イ 出荷後のプログラムの不正な書換えを防ぐことができる。
ウ 製品の量産後にシリアル番号などの個体識別データを書き込むことができる。
エ 動作中に主記憶が不足した場合,補助記憶として使用することができる。
【解答】イ
【解説】
■ ROM(Read Only Memory)
ROMには,読み出し専用のマスクROMと書き換えが可能なPROM(Programmable ROM)がある。
マスクROM | PROM | |
---|---|---|
書き換え | 不可 | 可 |
特徴 | 製造時にプログラムやデータが書き込まれる | 何も記録されていない状態で出荷される |
用途 | ゲーム機のソフト,組込み機器など | - |
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問22
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問21
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問25
問 フラッシュメモリに関する記述として,適切なものはどれか。
ア 高速に書換えができ,CPUのキャッシュメモリに用いられる。
イ 紫外線で全データを一括消去できる。
ウ 周期的にデータの再書込みが必要である。
エ ブロック単位で電気的にデータの消去ができる。
【解答】エ
【解説】
■ ROM(Read Only Memory)
ROMには,読み出し専用のマスクROMと書き換えが可能なPROM(Programmable ROM)がある。
マスクROM | PROM | |
---|---|---|
書き換え | 不可 | 可 |
特徴 | 製造時にプログラムやデータが書き込まれる | 何も記録されていない状態で出荷される |
用途 | ゲーム機のソフト,組込み機器など | - |
さらに,PROMには次のようなものがある。
EPROM | EEPROM | フラッシュメモリ | |
---|---|---|---|
消去 | 紫外線で全消去(部分的に消去することはできない) | 電気(部分的に消去することも可) | 電気 (ブロック単位で部分的に消去することも可) |
書き込み | 電気 | 電気 | 電気 |
用途 | 開発途上のプログラムの書き込みなど | コンピューターの設定情報などを記憶するためなどに補助的に使用されることが多い | 携帯情報端末の内部ストレージ メモリーカード USBメモリ など |
※ EPROM(Erasable PROM)
※ EEPROM(Electrically Erasable and PROM)
※ フラッシュメモリは,ストレージ(補助記憶装置)の記憶素子として急激に普及している。書込み回数は,一般的には,数百万回くらいが上限(フラッシュメモリは,書換えを繰り返すことによりデータの保持能力が低下する)
ア SRAMの説明
ウ DRAMの説明
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問24
問 フラッシュメモリの説明として,適切なものはどれか。
ア 1回だけ電気的に書込みができる。
イ 一定時間内に再書込み(リフレッシュ動作)を行う。
ウ 書込み,消去とも電気的に行い,一括又はブロック単位で消去する。
エ 書込みは電気的に行い,消去は紫外線によって行う。
【解答】ウ
【解説】
■ ROM(Read Only Memory)
ROMには,読み出し専用のマスクROMと書き換えが可能なPROM(Programmable ROM)がある。
マスクROM | PROM | |
---|---|---|
書き換え | 不可 | 可 |
特徴 | 製造時にプログラムやデータが書き込まれる | 何も記録されていない状態で出荷される |
用途 | ゲーム機のソフト,組込み機器など | - |
さらに,PROMには次のようなものがある。
EPROM | EEPROM | フラッシュメモリ | |
---|---|---|---|
消去 | 紫外線で全消去(部分的に消去することはできない) | 電気(部分的に消去することも可) | 電気 (ブロック単位で部分的に消去することも可) |
書き込み | 電気 | 電気 | 電気 |
用途 | 開発途上のプログラムの書き込みなど | コンピューターの設定情報などを記憶するためなどに補助的に使用されることが多い | 携帯情報端末の内部ストレージ メモリーカード USBメモリ など |
※ EPROM(Erasable PROM)
※ EEPROM(Electrically Erasable and PROM)
※ フラッシュメモリは,ストレージ(補助記憶装置)の記憶素子として急激に普及している。書込み回数は,一般的には,数百万回くらいが上限(フラッシュメモリは,書換えを繰り返すことによりデータの保持能力が低下する)
イ DRAMの説明
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問26
問 フラッシュメモリの説明として,適切なものはどれか。
ア 書込み回数は無制限である。
イ 書込み時は回路基板から外して,専用のROMライタで書き込まなければならない。
ウ 定期的にリフレッシュしないと,データが失われる。
エ データ書換え時には,あらかじめ前のデータを消去してから書込みを行う。
【解答】エ
【解説】
■ ROM(Read Only Memory)
ROMには,読み出し専用のマスクROMと書き換えが可能なPROM(Programmable ROM)がある。
マスクROM | PROM | |
---|---|---|
書き換え | 不可 | 可 |
特徴 | 製造時にプログラムやデータが書き込まれる | 何も記録されていない状態で出荷される |
用途 | ゲーム機のソフト,組込み機器など | - |
さらに,PROMには次のようなものがある。
EPROM | EEPROM | フラッシュメモリ | |
---|---|---|---|
消去 | 紫外線で全消去(部分的に消去することはできない) | 電気(部分的に消去することも可) | 電気 (ブロック単位で部分的に消去することも可) |
書き込み | 電気 | 電気 | 電気 |
用途 | 開発途上のプログラムの書き込みなど | コンピューターの設定情報などを記憶するためなどに補助的に使用されることが多い | 携帯情報端末の内部ストレージ メモリーカード USBメモリ など |
※ EPROM(Erasable PROM)
※ EEPROM(Electrically Erasable and PROM)
※ フラッシュメモリは,ストレージ(補助記憶装置)の記憶素子として急激に普及している。書込み回数は,一般的には,数百万回くらいが上限(フラッシュメモリは,書換えを繰り返すことによりデータの保持能力が低下する)
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問13
問 キャッシュメモリに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア キャッシュメモリの転送ブロックの大きさを仮想記憶のページの大きさと同じにすると,プログラムの実行効率が向上する。
イ キャッシュメモリは高速アクセスが可能なので,汎用レジスタと同じ働きをする。
ウ 主記憶のアクセス時間とプロセッサの命令実行時間の差が大きいマシンでは,多段のキャッシュ構成にすることで実効アクセス時間が短縮できる。
エ ミスヒットが発生するとキャッシュ全体は一括消去され,主記憶から最新のデータの転送処理が実行される。
【解答】ウ
【解説】
■ キャッシュメモリ
CPUと主記憶装置の間(実際にはCPU内部)に置かれることのある記憶装置である。レジスタよりは低速だが,主記憶装置よりは遙かに高速である。記憶容量は数kB~数MB程度である。使用頻度の高いデータを格納しておくことにより主記憶装置へのアクセスを減らすことができ,処理を高速化することができる。
※ CPUによっては,1次キャッシュ,2次キャッシュ,…,というように,アクセス速度や記憶容量の異なるキャッシュメモリを搭載しているものもある
※ キャッシュメモリが搭載されていないCPUもある(例:Celeronなど)
イ キャッシュメモリよりもレジスタのほうが遥かに高速である
エ ミスヒットが発生すると,必要となるブロックだけが(主記憶装置からキャッシュメモリに)転送される
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 キャッシュメモリの効果として,適切なものはどれか。
ア 主記憶からキャッシュメモリへの命令の読出しと,主記憶からキャッシュメモリへのデータの読出しを同時に行うことによって,データ転送を高速に行う。
イ 主記憶から読み出したデータをキャッシュメモリに保持し,CPUが後で同じデータを読み出すときのデータ転送を高速に行う。
ウ 主記憶から読み出したデータをキャッシュメモリに保持し,命令を並列に処理することによって演算を高速に行う。
エ 主記憶から読み出した命令をキャッシュメモリに保持し,キャッシュメモリ上でデコードして実行することによって演算を高速に行う。
【解答】イ
【解説】
■ キャッシュメモリ
CPUと主記憶装置の間(実際にはCPU内部)に置かれることのある記憶装置である。レジスタよりは低速だが,主記憶装置よりは遙かに高速である。記憶容量は数kB~数MB程度である。使用頻度の高いデータを格納しておくことにより主記憶装置へのアクセスを減らすことができ,処理を高速化することができる。
※ CPUによっては,1次キャッシュ,2次キャッシュ,…,というように,アクセス速度や記憶容量の異なるキャッシュメモリを搭載しているものもある
※ キャッシュメモリが搭載されていないCPUもある(例:Celeronなど)
■ CPUからキャッシュメモリへのアクセス
・ キャッシュメモリにデータがある場合
・ キャッシュメモリにデータがない場合
読み出すデータがキャッシュメモリにある場合は,主記憶装置へのアクセスは発生しないため,高速に処理することができる。
ア,ウ キャッシュメモリと並列処理は関係ない
エ デコードはCPUが行う
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 プロセッサにデータを読み込む時にキャッシュメモリにヒットしなかった場合,キャッシュメモリ制御装置が行う動作はどれか。
ア キャッシュメモリから所要のデータをブロック転送し,磁気ディスクに書き込む。
イ 磁気ディスクから所要のデータをブロック転送し,キャッシュメモリに読み込む。
ウ 主記憶から所要のデータをブロック転送し,キャッシュメモリに読み込む。
エ ディスクキャッシュから所要のデータをブロック転送し,主記憶に読み込む。
【解答】ウ
【解説】
■ キャッシュメモリ
CPUと主記憶装置の間(実際にはCPU内部)に置かれることのある記憶装置である。レジスタよりは低速だが,主記憶装置よりは遙かに高速である。記憶容量は数kB~数MB程度である。使用頻度の高いデータを格納しておくことにより主記憶装置へのアクセスを減らすことができ,処理を高速化することができる。
※ CPUによっては,1次キャッシュ,2次キャッシュ,…,というように,アクセス速度や記憶容量の異なるキャッシュメモリを搭載しているものもある
※ キャッシュメモリが搭載されていないCPUもある(例:Celeronなど)
■ CPUからキャッシュメモリへのアクセス
・ キャッシュメモリにデータがある場合
・ キャッシュメモリにデータがない場合
読み出すデータがキャッシュメモリにある場合は,主記憶装置へのアクセスは発生しないため,高速に処理することができる。
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 キャッシュメモリに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア キャッシュメモリにヒットしない場合に割込みが生じ,プログラムによって主記憶からキャッシュメモリにデータが転送される。
イ キャッシュメモリは,実記憶と仮想記憶とのメモリ容量の差を埋めるために採用される。
ウ データ書込み命令を実行したときに,キャッシュメモリと主記憶の両方を書き換える方式と,キャッシュメモリだけを書き換えておき,主記憶の書換えはキャッシュメモリから当該データが追い出されるときに行う方式とがある。
エ 半導体メモリのアクセス速度の向上が著しいので,キャッシュメモリの必要性は減っている。
【解答】ウ
【解説】
■ キャッシュメモリのデータの更新
CPUがキャッシュメモリのデータを更新した場合,主記憶装置のデータも更新しなければならない。
・ ライトスルー
キャッシュメモリのデータと主記憶装置のデータを,同時に更新する。常に,キャッシュメモリの内容と主記憶装置の内容は一致するが,処理速度は低下する
・ ライトバック
キャッシュメモリのデータだけを更新する。主記憶装置のデータの更新は,そのデータが置き換わるタイミングで行われる。キャッシュメモリの内容と主記憶装置の内容が一致しないことがあるが,処理速度は速い
ア 割込みは発生しない
イ 実記憶(主記憶)と仮想記憶の差を埋めるために採用されるのはディスクキャッシュである
エ むしろ,必要性は高まっている
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 キャッシュの書込み方式には,ライトスルー方式とライトバック方式がある。ライトバック方式を使用する目的として,適切なものはどれか。
ア キャッシュと主記憶の一貫性(コヒーレンシ)を保ちながら,書込みを行う。
イ キャッシュミスが発生したときに,キャッシュの内容の主記憶への書き戻しを不要にする。
ウ 個々のプロセッサがそれぞれのキャッシュをもつマルチプロセッサシステムにおいて,キャッシュ管理をライトスルー方式よりも簡単な回路構成で実現する。
エ プロセッサから主記憶への書込み頻度を減らす。
【解答】エ
【解説】
■ キャッシュメモリのデータの更新
CPUがキャッシュメモリのデータを更新した場合,主記憶装置のデータも更新しなければならない。
・ ライトスルー
キャッシュメモリのデータと主記憶装置のデータを,同時に更新する。常に,キャッシュメモリの内容と主記憶装置の内容は一致するが,処理速度は低下する
・ ライトバック
キャッシュメモリのデータだけを更新する。主記憶装置のデータの更新は,そのデータが置き換わるタイミングで行われる。キャッシュメモリの内容と主記憶装置の内容が一致しないことがあるが,処理速度は速い
ア~ウ ライトスルーの目的
ウ 回路構成は,ライトバック方式の方が複雑
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問16
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問20
問 キャッシュメモリと主記憶との間でブロックを置き換える方式にLRU方式がある。この方式で置換えの対象になるブロックはどれか。
ア 一定時間参照されていないブロック
イ 最後に参照されてから最も長い時間が経過したブロック
ウ 参照頻度の最も低いブロック
エ 読み込んでから最も長い時間が経過したブロック
【解答】イ
【解説】
■ ブロックの置き換え
衝突が起こった場合のブロックの置き換えには次のような方式がある。
FIFO(First In First Out) | 最初にキャッシュメモリに読み込んだブロックを置き換える |
LIFO(Last In First Out) | 最後にキャッシュメモリに読み込んだブロックを置き換える |
LRU(Least Recently Used) | 最後に参照されてから最も長い時間が経過したブロックを置き換える |
LFU(Least Frequently Used) | 参照頻度の最も低いブロックを置き換える |
ランダム | ブロックをランダムに置き換える |
ウ LFU方式
エ FIFO方式
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 キャッシュメモリをもつメモリシステムにおいて,平均メモリアクセス時間が増加する原因となるものはどれか。
ア キャッシュメモリへのアクセス時間の減少
イ ヒット率の低下
ウ ミスペナルティの減少
エ ミス率の低下
【解答】イ
【解説】
■ ヒット率
キャッシュメモリに必要なデータが存在する確率のことをいう。ヒット率が高いと必要なデータを高速に読み出すことができる。逆に,キャッシュメモリに必要なデータが存在しない場合は,主記憶装置にアクセスすることになる。キャッシュメモリに必要なデータが存在しない確率はNFP(Not Found Probability)という。
ヒット率=1-NFP
NFP=1-ヒット率
ヒット率と,キャッシュメモリへのアクセス時間,主記憶装置へのアクセス時間が分かれば,メモリアクセスにかかる時間(実効アクセス時間)を求めることができる。
実効アクセス時間=
キャッシュメモリへのアクセス時間×ヒット率+主記憶装置へのアクセス時間×(1-ヒット率)
ア,ウ,エ 平均アクセス時間が減少する原因となる
■ ミスペナルティ
キャッシュメモリに必要なデータが存在しない場合に,主記憶装置からキャッシュメモリにデータをコピーするのにかかる時間。
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 命令キャッシュを効果的に使用できるプログラムの作成方法はどれか。
ア アクセスする作業領域部分をまとめる。
イ 作業領域全体を平均的にアクセスするように作成する。
ウ 頻繁に実行される処理部分をまとめる。
エ プログラム全体を平均的に実行するように作成する。
【解答】ウ
【解説】
■ 命令キャッシュ
呼び出される可能性の高い命令(過去に実行された命令など)を,キャッシュメモリにもたせておく仕組み。
令和5年度 基本情報技術者試験 公開問題 科目A 問3
問 コンピュータの高速化技術の一つであるメモリインタリーブに関する記述として,適切なものはどれか。
ア 主記憶と入出力装置,又は主記憶同士のデータの受渡しをCPU経由でなく直接やり取りする方式
イ 主記憶にデータを送り出す際に,データをキャッシュに書き込み,キャッシュがあふれたときに主記憶へ書き込む方式
ウ 主記憶のデータの一部をキャッシュにコピーすることによって,レジスタと主記憶とのアクセス速度の差を縮める方式
エ 主記憶を複数の独立して動作するグループに分けて,各グループに並列にアクセスする方式
【解答】エ
【解説】
■ メモリインタリーブ
主記憶装置へのアクセスを高速化する技術である。主記憶装置を複数のメモリバンクに分割してデータを配置し,読み出す際には,その複数のメモリバンクに(ほぼ)同時にアクセスする。こうすることで,レイテンシを小さくすることができ,効率的にデータの読み出しができるようになる。
※ レイテンシ…データが読み出される際の待ち時間
イ ライトバック
ウ キャッシュメモリ
平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 メモリインタリーブの説明はどれか。
ア CPUと磁気ディスク装置との間に半導体メモリによるデータバッファを設けて,磁気ディスクアクセスの高速化を図る。
イ 主記憶のデータの一部をキャッシュメモリにコピーすることによって,CPUと主記憶とのアクセス速度のギャップを埋め,メモリアクセスの高速化を図る。
ウ 主記憶へのアクセスを高速化するため,アクセス要求,データの読み書き及び後処理が終わってから,次のメモリアクセスの処理に移る。
エ 主記憶を複数の独立したグループに分けて,各グループに交互にアクセスすることによって,主記憶へのアクセスの高速化を図る。
【解答】エ
【解説】
■ メモリインタリーブ
主記憶装置へのアクセスを高速化する技術である。主記憶装置を複数のメモリバンクに分割してデータを配置し,読み出す際には,その複数のメモリバンクに(ほぼ)同時にアクセスする。こうすることで,レイテンシを小さくすることができ,効率的にデータの読み出しができるようになる。
※ レイテンシ…データが読み出される際の待ち時間
ア ディスクキャッシュ
イ キャッシュメモリ
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 メモリインタリーブの説明として,適切なものはどれか。
ア CPUから主記憶へのアクセスを高速化するために,キャッシュメモリと主記憶との両方に同時にデータを書き込む。
イ CPUから主記憶へのアクセスを高速化するために,主記憶内部を複数のバンクに分割し,各バンクを並列にアクセスする。
ウ CPUと主記憶のアクセス速度の違いによるボトルネックを解消するために,高速かつ小容量のメモリを配置する。
エ パイプライン処理を乱す要因をなくすために,キャッシュメモリを命令用とデータ用の二つに分離する。
【解答】イ
【解説】
■ メモリインタリーブ
主記憶装置へのアクセスを高速化する技術である。主記憶装置を複数のメモリバンクに分割してデータを配置し,読み出す際には,その複数のメモリバンクに(ほぼ)同時にアクセスする。こうすることで,レイテンシを小さくすることができ,効率的にデータの読み出しができるようになる。
※ レイテンシ…データが読み出される際の待ち時間
ア ライトスルー
ウ キャッシュメモリ
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問12
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
問 A~Dを,主記憶の実効アクセス時間が短い順に並べたものはどれか。
ア A,B,C,D | イ A,D,B,C |
ウ C,D,A,B | エ D,C,A,B |
【解答】イ
【解説】
A~Dそれぞれの実効アクセス時間は,
A:15ナノ秒
B:30ナノ秒
C:20 × 0.6 + 70 × 0.4 = 12 + 28 = 40ナノ秒
D:10 × 0.9 + 80 × 0.1 = 9 + 8 = 17ナノ秒
となる。
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 主記憶のアクセス時間が60ナノ秒,キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒であるシステムがある。キャッシュメモリを介して主記憶にアクセスする場合の実効アクセス時間が15ナノ秒であるとき,キャッシュメモリのヒット率は幾らか。
ア 0.1 | イ 0.17 | ウ 0.83 | エ 0.9 |
【解答】エ
【解説】
ヒット率をxとして,実効アクセス時間を求める式(方程式)を利用して求めるとよい。
10ナノ秒 × x + 60ナノ秒 × (1 - x) = 15ナノ秒
10x + 60 - 60x = 15
-50x = -45
x = 4550 = 910 = 0.9
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
問 図に示す構成で,表に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり,他の条件は同じ2種類のCPU XとYがある。
あるプログラムをCPU XとYでそれぞれ実行したところ,両者の処理時間が等しかった。このとき,キャッシュメモリのヒット率は幾らか。ここで,CPUの処理以外の影響はないものとする。
ア 0.75 | イ 0.90 | ウ 0.95 | エ 0.96 |
【解答】イ
【解説】
ヒット率をxとして,実効アクセス時間を求める式(方程式)を利用して求めるとよい。
40ナノ秒 × x + 400ナノ秒 × (1 - x) = 20ナノ秒 × x + 580ナノ秒 × (1 - x)
40x + 400 - 400x = 20x + 580 - 580x
200x = 180
x = 180200 = 910 = 0.9
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問11
問 メモリのエラー検出及び訂正にECCを利用している。データバス幅2nビットに対して冗長ビットがn+2ビット必要なとき,128ビットのデータバス幅に必要な冗長ビットは何ビットか。
ア 7 | イ 8 | ウ 9 | エ 10 |
【解答】ウ
【解説】
128ビット=27ビットなので,
n = 7
となる。冗長ビットはn+2ビット必要なので,
n + 2 = 7 + 2 = 9ビット
となる。
【参考】 |
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 表示解像度が1,000×800ドットで,色数が65,536色(216色)の画像を表示するのに最低限必要なビデオメモリ容量は何Mバイトか。ここで,1Mバイト=1,000kバイト,1kバイト=1,000バイトとする。
ア 1.6 | イ 3.2 | ウ 6.4 | エ 12.8 |
【解答】ア
【解説】
画面の総画素数は,
1,000ドット × 800ドット = 800,000ドット
である。また,それぞれの画素がもつ色情報は,
65,536色 = 216色 ⇒ 2バイト
である。よって,最低限必要なビデオメモリ容量は,
800,000ドット × 2バイト = 1,600,000バイト(1.6MB)
となる。
【参考】 |
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
問 1文字が,縦48ドット,横32ドットで表される2値ビットマップのフォントがある。文字データが8,192種類あるとき,文字データ全体を保存するために必要な領域は何バイトか。ここで,1Mバイト=1,024kバイト,1kバイト=1,024バイトとし,文字データは圧縮しないものとする。
ア 192k | イ 1.5M | ウ 12M | エ 96M |
【解答】イ
【解説】
1文字に必要な画素数は,
48ドット × 32ドット = 1,536ドット
である。また,それぞれの画素がもつ色情報は,
2色 = 21色 ⇒ 1ビット(1/8バイト)
である。よって,8,192文字の文字データ全体を保存するのに必要な容量は,
1,536ドット × 1/8バイト × 8,192文字 = 1,572,864バイト
1,572,864バイト ÷ 1,024 ÷ 1,024 = 1.5Mバイト
となる。
【参考】 |
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 磁気ディスク装置の性能に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア アクセス時間は,回転速度を上げるか位置決め時間を短縮すると短くなる。
イ アクセス時間は,処理装置の前処理時間,データ転送後の後処理時間も含む。
ウ 記憶容量は,トラック当たりの記憶容量と1シリンダ当たりのトラック数だけで決まる。
エ データ転送速度は,回転速度と回転待ち時間で決まる。
【解答】ア
【解説】
イ 前処理時間と後処理時間は含まない
ウ 記憶容量は,シリンダ数と,1シリンダ当たりのトラック数と,1トラック当たりの記憶容量(1トラック当たりのセクタ数と,セクタ長(バイト)で決まる
エ データ転送速度は,回転速度と1トラック当たりの記憶容量で決まる
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問14
問 磁気ディスク装置のヘッドが現在シリンダ番号100にあり,待ち行列にシリンダ番号120,90,70,80,140,110,60への入出力要求が並んでいる。次の条件のとき,ヘッドが移動するシリンダの総数は幾らか。
〔条件〕
(1) 入出力要求を並べ替えて,できるだけヘッドを一方向に動かし,シリンダ番号順に処理する,シーク最適化方式である。
(2) 現在のヘッドの移動方向は,シリンダ番号が増加する方向にある。
(3) 現在のヘッドの移動方向のシリンダに入出力要求がなくなったとき,ヘッドの移動方向を変える。
(4) 入出力要求の処理順序を変更しても,処理結果に影響はない。
(5) 処理中に新たな入出力要求は発生しない。
ア 80 | イ 120 | ウ 160 | エ 220 |
【解答】イ
【解説】
条件に従い最適化を行うと,
110,120,140,90,80,70,60
となる。よって,ヘッドが移動するシリンダの総数は,
ヘッドが移動するシリンダの総数 = 10 + 10 + 20 + 50 + 10 + 10 + 10 =120
となる。
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問13
問 500バイトのセクタ8個を1ブロックとして,ブロック単位でファイルの領域を割り当てて管理しているシステムがある。2,000バイト及び9,000バイトのファイルを保存するとき,これら二つのファイルに割り当てられるセクタ数の合計は幾らか。ここで,ディレクトリなどの管理情報が占めるセクタは考慮しないものとする。
ア 22 | イ 26 | ウ 28 | エ 32 |
【解答】エ
【解説】
1ブロックは,
500バイト × 8個 = 4,000バイト
であり,各ファイルはブロック単位で領域を割り当てられるので,
2,000バイトのファイルに,1ブロック
9,000バイトのファイルに,3ブロック
割り当てることになり,
計4ブロック
必要となる。よって,セクタ数の合計は,
4ブロック × 8個 = 32個
となる。
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 回転数が4,200回/分で,平均位置決め時間が5ミリ秒の磁気ディスク装置がある。この磁気ディスク装置の平均待ち時間は約何ミリ秒か。ここで,平均待ち時間は,平均位置決め時間と平均回転待ち時間の合計である。
ア 7 | イ 10 | ウ 12 | エ 14 |
【解答】ウ
【解説】
平均回転待ち時間はプラッタが1回転する時間の半分なので,
60秒 ÷ 4,200回転 ÷ 2 ≒ 0.0071秒(7.1ミリ秒)
である。よって,平均待ち時間は,
7.1ミリ秒 + 5ミリ秒 ≒ 12ミリ秒
となる。
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問14
問 表に示す仕様の磁気ディスク装置において,1,000バイトのデータの読取りに要する平均時間は何ミリ秒か。ここで,コントローラの処理時間は平均シーク時間に含まれるものとする。
ア 15.1 | イ 16.0 | ウ 20.1 | エ 21.0 |
【解答】ア
【解説】
平均回転待ち時間はプラッタが1回転する時間の半分なので,
60秒 ÷ 6,000回転 ÷ 2 = 0.005秒(5ミリ秒)
である。また,データの転送時間は,
1,000バイト ÷ 10Mバイト/秒
= 1,000 ÷ 10,000,000
=0.0001秒(0.1ミリ秒)
である。よって,1,000バイトのデータの読取りに要する平均時間は,
10ミリ秒 + 5ミリ秒 + 0.1ミリ秒 = 15.1ミリ秒
となる。
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問12
問 SDメモリカードの上位規格の一つであるSDXCの特徴として,適切なものはどれか。
ア GPS,カメラ,無線LANアダプタなどの周辺機能をハードウェアとしてカードに搭載している。
イ SDメモリカードの4分の1以下の小型サイズで,最大32Gバイトの容量をもつ。
ウ 著作権保護技術としてAACSを採用し,従来のSDメモリカードよりもセキュリティが強化された。
エ ファイルシステムにexFATを採用し,最大2Tバイトの容量に対応できる。
【解答】エ
【解説】
■ SDカードの規格
【参考】 |
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
問 ディジタルカメラの画像データや携帯音楽プレーヤの音楽データの記録媒体として利用されているものはどれか。
ア DRAM | イ SRAM |
ウ フラッシュメモリ | エ マスクROM |
【解答】ウ
【解説】
■ フラッシュメモリ
フラッシュメモリは,携帯情報端末の内部ストレージやメモリーカード,USBメモリなどに利用されている。
ア DRAMは,主記憶装置などに使用されている
イ SRAMは,キャッシュメモリに使用されている
まとめ
今回は,情報処理技術者試験の過去問(コンピューター構成要素-記憶装置)を集めて,シンプルにまとめてみました。みなさん,どのくらい解けましたか?はじめは難しく感じると思いますが,繰り返し解くことにより,少しずつ理解できるようになると思います(8割以上(できれば9割以上)解けるようになるまで頑張りましょう)。また,解けるようになっても時間が経つと忘れることもありますので,たとえば,1週間後とか,1か月後とかに,また,やってみてください。