情報処理技術者試験(今のところは基本情報技術者試験)の過去問(コンピューター構成要素-プロセッサ)を集めて,シンプルにまとめています。プログラム格納方式(プログラム内蔵方式,プログラム記憶方式),CPU,CPUの構成,レジスタ(プログラムカウンタ,シフトレジスタ,汎用レジスタなど),処理の流れ(フェッチなど),アドレス指定方式(間接アドレス方式,ベース(基底)アドレス方式など),RISC,CPUの性能(クロック周波数,平均命令実行時間,MIPSなど),CPUの高速化技術(パイプライン,投機実行など),マルチプロセッサ(密結合マルチプロセッサ,マルチコアプロセッサなど),割込み(処理手順など),外部割込み,内部割込みについて,理解度を確認することができます。解けなかった問題や,完全に理解できていない問題については,【参考】にあるリンク先ページを読んで,もう一度,解いてみてください。難しい問題もあると思いますが,繰り返し解くことにより,だんだんと身に付いてきますので,根気よく頑張りましょう。
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問8
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問15
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
- 平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問13
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問10
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
- まとめ
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 主記憶に記憶されたプログラムを,CPUが順に読み出しながら実行する方式はどれか。
ア DMA制御方式 | イ アドレス指定方式 |
ウ 仮想記憶方式 | エ プログラム格納方式 |
【解答】エ
【解説】
■ プログラム格納方式(プログラム内蔵方式,プログラム記憶方式)
プログラム格納方式とは,実行するプログラムを主記憶装置に格納して実行する方式のことで,現在のほとんどのコンピューターが,この方式を採用している。フォン・ノイマンという人が考案したため,ノイマン型コンピューターということもある。
■ DMA(Direct Memory Access)制御方式
DMA制御方式は,(CPUを介することなく)入出力装置などと主記憶装置が直接データ転送を行う方式である。
※ アドレス指定方式や,仮想記憶方式については,下記リンクを参照
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 CPUのプログラムレジスタ(プログラムカウンタ)の役割はどれか。
ア 演算を行うために,メモリから読み出したデータを保持する。
イ 条件付き分岐命令を実行するために,演算結果の状態を保持する。
ウ 命令のデコードを行うために,メモリから読み出した命令を保持する。
エ 命令を読み出すために,次の命令が格納されたアドレスを保持する。
【解答】エ
【解説】
■ プログラムカウンタ
次に実行する命令のアドレス(主記憶装置内のデータの保存場所)を格納するレジスタである。
ア 汎用レジスタ
ウ 命令レジスタ
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 図はプロセッサによってフェッチされた命令の格納順序を表している。aに当てはまるものはどれか。
ア アキュムレータ
イ データキャッシュ
ウ プログラムレジスタ(プログラムカウンタ)
エ 命令レジスタ
【解答】エ
【解説】
■ 命令の実行
命令の実行は,いくつかのステージに分けて行う。ステージとは,命令を機能ごとに分けた各段階のことをいい,命令の読み出しや,命令の解読,データの読み出し,命令の実行,実行結果の格納などがある(詳細は下記【参考】のリンクを参照)。
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
問 主記憶のデータを図のように参照するアドレス指定方式はどれか。
ア 間接アドレス指定 | イ 指標アドレス指定 |
ウ 相対アドレス指定 | エ 直接アドレス指定 |
【解答】ア
【解説】
■ 間接アドレス方式
オペランド部のアドレスに格納されたデータ(アドレス)を実効アドレスとする方式である。
平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
問 “LOAD GR,B,AD” は,ADが示す番地にベースレジスタBの内容を加えた値を有効アドレスとして,その有効アドレスが示す主記憶に格納されているデータを汎用レジスタGRにロードする命令である。
図の状態で,次の命令を実行したとき,汎用レジスタGRにロードされるデータはどれか。
ア 1201 | イ 1300 | ウ 2200 | エ 2300 |
【解答】イ
【解説】
“LOAD GR,B,AD” において,
AD = 200
B = 1
なので,有効アドレスは,
200 + 100(ベースレジスタ1の値)= 300
となり,汎用レジスタGRにロードされるデータは,主記憶の300番地の
1300
となる。
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 PCのクロック周波数に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア CPUのクロック周波数と,主記憶を接続するシステムバスのクロック周波数は同一でなくてもよい。
イ CPUのクロック周波数の逆数が,1秒間に実行できる命令数を表す。
ウ CPUのクロック周波数を2倍にすると,システム全体としての実行性能も2倍になる。
エ 使用しているCPUの種類とクロック周波数が等しければ,2種類のPCのプログラム実行性能は同等になる。
【解答】ア
【解説】
イ CPUのクロック周波数の逆数は,1クロックにかかる時間である。
ウ,エ システム全体の実行性能は,CPUのクロック周波数だけでなく,主記憶装置や補助記憶装置など,他からの影響も受ける。よって,CPUのクロック周波数を2倍にしても,システム全体の実行性能が2倍になるわけではない。
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問21
問 クロックの立上りエッジで,8ビットのシリアル入力パラレル出力シフトレジスタの内容を上位方向へシフトすると同時に正論理のデータをレジスタの最下位ビットに取り込む。また,ストローブの立上りエッジで値を確定する。各信号の波形を観測した結果が図のとおりであるとき,確定後のシフトレジスタの値はどれか。ここで,数値は16進数で表記している。
ア 63 | イ 8D | ウ B1 | エ C6 |
【解答】イ
【解説】
ストローブの立上りエッジから手前に8回分のビットを取得して並べると,
となるので,これを16進数に変換すると,
1000 1101(2) = 8D(16)
となる。
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 50MIPSのプロセッサの平均命令実行時間は幾らか。
ア 20ナノ秒 | イ 50ナノ秒 |
ウ 2マイクロ秒 | エ 5マイクロ秒 |
【解答】ア
【解説】
MIPSは,1秒間に実行できる命令数を100万単位で表したものなので,
50MIPS = 50,000,000回(1秒間に5,000万回の命令を実行できる)
である。よって,平均命令実行時間は,
1秒 ÷ 50,000,000回 = 0.00000002(20ナノ秒)
となる。
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問12
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
問 1GHzのクロックで動作するCPUがある。このCPUは,機械語の1命令を平均0.8クロックで実行できることが分かっている。このCPUは1秒間に平均何万命令を実行できるか。
ア 125 | イ 250 | ウ 80,000 | エ 125,000 |
【解答】エ
【解説】
1秒間に実行できる平均命令実行回数は,
1,000,000,000Hz(1GHz)÷ 0.8 = 1,250,000,000回(125,000万回)
となる。
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 平均命令実行時間が20ナノ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何MIPSか。
ア 5 | イ 10 | ウ 20 | エ 50 |
【解答】エ
【解説】
1秒間の平均命令実行回数は,
1秒 ÷ 0.00000002秒(20ナノ秒) = 50,000,000回(50MIPS)
となる。
■ MIPS
MIPSとは,1秒間に実行できる命令数を100万単位で表したものである。
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 表のCPIと構成比率で,3種類の演算命令が合計1,000,000命令実行されるプログラムを,クロック周波数が1GHzのプロセッサで実行するのに必要な時間は何ミリ秒か。
ア 0.4 | イ 2.8 | ウ 4.0 | エ 28.0 |
【解答】イ
【解説】
1つの命令を実行するのに必要な平均クロック数は,
3 × 0.2 + 5 × 0.2 + 2 × 0.6
= 0.6 + 1 + 1.2
=2.8(クロック)
なので,1,000,000命令を実行するのに必要なクロック数は,
2.8 × 1,000,000 = 2,800,000(クロック)
となる。よって,これをクロック周波数が1GHzのプロセッサで実行するのに必要な時間は,
2,800,000クロック ÷ 1,000,000,000(1GHz)= 0.0028秒(2.8ミリ秒)
となる。
■ CPI(Clocks cycles Per Instruction)
CPIとは,1つの命令を実行するのに必要なクロック数のことをいう。
平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問8
問 動作クロック周波数が700MHzのCPUで,命令実行に必要なクロック数及びその命令の出現率が表に示す値である場合,このCPUの性能は約何MIPSか。
ア 10 | イ 50 | ウ 70 | エ 100 |
【解答】エ
【解説】
1つの命令を実行するのに必要な平均クロック数は,
4 × 0.3 + 8 × 0.6 + 10 × 0.1
= 1.2 + 4.8 + 1
= 7(クロック)
となる。CPUの動作クロック周波数は700MHzなので,1秒間の平均命令実行回数は,
700,000,000(700MHz)÷ 7(クロック)
= 100,000,000回(100MIPS)
となる。
■ MIPS
MIPSとは,1秒間に実行できる命令数を100万単位で表したものである。
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
問 RISCプロセッサの5段パイプラインの命令実行制御の順序はどれか。ここで,このパイプラインのステージは次の五つとする。
① 書込み
② 実行とアドレス生成
③ 命令デコードとレジスタファイル読出し
④ 命令フェッチ
⑤ メモリアクセス
ア ③,④,②,⑤,① | イ ③,⑤,②,④,① |
ウ ④,③,②,⑤,① | エ ④,⑤,③,②,① |
【解答】ウ
【解説】
この問題の場合,メモリアクセスは書込み時のみ行われる。読出しはレジスタファイルから行われるので,メモリアクセスは発生しない。
※ 処理の流れやパイプラインについては,下記を参照
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 プロセッサにおけるパイプライン処理方式を説明したものはどれか。
ア 単一の命令を基に,複数のデータに対して複数のプロセッサが同期をとりながら並列にそれぞれのデータを処理する方式
イ 一つのプロセッサにおいて,単一の命令に対する実行時間をできるだけ短くする方式
ウ 一つのプロセッサにおいて,複数の命令を少しずつ段階をずらしながら同時実行する方式
エ 複数のプロセッサが,それぞれ独自の命令を基に複数のデータを処理する方式
【解答】ウ
【解説】
■ パイプライン
パイプラインの場合,ステージをずらしながら命令を実行する。CPIは1に近づく。
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 パイプライン制御の特徴はどれか。
ア 複数の命令を同時に実行するために,コンパイラが目的プログラムを生成する段階で,それぞれの命令がどの演算器を使うかをあらかじめ割り振る。
イ 命令が実行される段階で,どの演算器を使うかを動的に決めながら,複数の命令を同時に実行する。
ウ 命令の処理をプロセッサ内で複数のステージに細分化し,複数の命令を並列に実行する。
エ 命令を更に細かなマイクロ命令の組合せで実行する。
【解答】ウ
【解説】
■ パイプライン
パイプラインの場合,ステージをずらしながら命令を実行する。CPIは1に近づく。
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 CPUにおける投機実行の説明はどれか。
ア 依存関係にない複数の命令を,プログラム中での出現順序に関係なく実行する。
イ パイプラインの空き時間を利用して二つのスレッドを実行し,あたかも二つのプロセッサであるかのように見せる。
ウ 二つ以上のCPUコアによって複数のスレッドを同時実行する。
エ 分岐命令の分岐先が決まる前に,予測した分岐先の命令の実行を開始する。
【解答】エ
【解説】
■ 投機実行
少し先に必要となりそうな処理を予測して実行する方式をいう。予測が当たれば処理を継続でき,結果的に,高速になる。
【参考】 |
平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問15
問 コンピュータシステムの構成に関する記述のうち,密結合マルチプロセッサシステムを説明したものはどれか。
ア 通常は一方のプロセッサは待機しており,本稼働しているプロセッサが故障すると,待機中のプロセッサに切り替えて処理を続行する。
イ 複数のプロセッサが磁気ディスクを共用し,それぞれ独立したOSで制御される。ジョブ単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。
ウ 複数のプロセッサが主記憶を共用し,単一のOSで制御される。システム内のタスクは,基本的にどのプロセッサでも実行できるので,細かい単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。
エ 並列に接続された2台のプロセッサが同時に同じ処理を行い,相互に結果を照合する。1台のプロセッサが故障すると,それを切り離して処理を続行する。
【解答】ウ
【解説】
■ 密結合マルチプロセッサ
複数のプロセッサが主記憶装置を共有し,1つのOSで制御されるものをいう。複数のCPUが同一のメモリ領域にアクセスした場合,競合によりアクセス遅延が発生する。
ア デュプレックスシステム
イ 疎結合マルチプロセッサシステム
エ デュアルシステム
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
問 マルチコアプロセッサの特徴として適切なものはどれか。
ア コアの個数をn倍にすると,プロセッサ全体の処理性能はn2倍になる。
イ 消費電力を抑えながら,プロセッサ全体の処理性能を高められる。
ウ 複数のコアが同時に動作しても,共有資源の競合は発生しない。
エ プロセッサのクロック周波数をシングルコアより高められる。
【解答】イ
【解説】
■ マルチコアプロセッサ
CPUのコアである制御装置と演算装置が,1つのCPUの中に複数あるものをいう。密結合マルチプロセッサの一種で現在の主流である。
ア コアの個数をn倍にした場合,プロセッサ全体の処理性能は,オーバーヘッドなどによりn倍を下回る
イ 動作クロック周波数の高い1つのコアよりも,少し遅い複数のコアで構成されたプロセッサのほうが消費電力は少ない
1GHz(2W)のプロセッサ × 3台 ⇒ 6W
3GHzのプロセッサ ⇒ 6Wとはならない
※ 動作速度を上げるためには,コア電圧も上げる必要がある。消費電力は電圧の2乗に比例して増えるので6Wとはならない(もっと増える)。
平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問9
問 割込み発生時のプロセッサの処理手順はどれか。
① プログラムレジスタ(プログラムカウンタ)などの退避
② ユーザモードから特権モードへの移行
③ 割込み処理ルーチンの開始番地の決定
④ 割込み処理ルーチンの実行
ア ① → ③ → ④ → ② | イ ① → ④ → ② → ③ |
ウ ② → ① → ③ → ④ | エ ② → ③ → ④ → ① |
【解答】ウ
【解説】
■ 割込み
実行中の処理を中断させ,強制的に別の処理を実行させることをいう。
平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
問 割込み処理の終了後に,割込みによって中断された処理を割り込まれた場所から再開するために,割込み発生時にプロセッサが保存するものはどれか。
ア インデックスレジスタ | イ データレジスタ |
ウ プログラムカウンタ | エ 命令レジスタ |
【解答】ウ
【解説】
■ 割込み
実行中の処理を中断させ,強制的に別の処理を実行させることをいう。
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問13
問 メイン処理,及び表に示す二つの割込みA,Bの処理があり,多重割込みが許可されている。割込みA,Bが図のタイミングで発生するとき,0ミリ秒から5ミリ秒までの間にメイン処理が利用できるCPU時間は何ミリ秒か。ここで,割込み処理の呼出し及び復帰に伴うオーバヘッドは無視できるものとする。
ア 2 | イ 2.5 | ウ 3.5 | エ 5 |
【解答】ア
【解説】
各処理で使用するCPU時間を図にすると,
となるので,メイン処理が利用できるCPU時間は,
0.5+0.5+1 = 2ミリ秒
となる。
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 MPUの割込みには外部割込みと内部割込みがある。外部割込みの例として,適切なものはどれか。
ア 0で除算をしたときに発生する割込み
イ ウォッチドッグタイマのタイムアウトが起きたときに発生する割込み
ウ 未定義命令を実行しようとしたときに発生する割込み
エ メモリやデバイスが存在しない領域にアクセスしたときに発生する割込み
【解答】イ
【解説】
■ 外部割込み
実行中のプログラム以外の外部の要因によって発生する割込みをいう。ハードウェアの処理要求により引き起こされる割込みである。
機械チェック割込み | ハードウェアの異常が検出されたときに発生する割込み |
タイマ割込み | 組込みタイマ(ハードウェア)による割込み |
入出力割込み | キーボードやマウスなど,入出力装置から行われる割込み |
ア,ウ,エ プログラム割込み(内部割込み)
平成23年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 外部割込みが発生するものはどれか。
ア 仮想記憶管理での,主記憶に存在しないページへのアクセス
イ システムコール命令の実行
ウ ゼロによる除算
エ 入出力動作の終了
【解答】エ
【解説】
■ 外部割込み
実行中のプログラム以外の外部の要因によって発生する割込みをいう。ハードウェアの処理要求により引き起こされる割込みである。
機械チェック割込み | ハードウェアの異常が検出されたときに発生する割込み |
タイマ割込み | 組込みタイマ(ハードウェア)による割込み |
入出力割込み | キーボードやマウスなど,入出力装置から行われる割込み |
ア ページフォールト割込み(内部割込み)
イ SVC割込み(内部割込み)
ウ プログラム割込み(内部割込み)
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問10
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問9
問 外部割込みの原因となるものはどれか。
ア ゼロによる除算命令の実行 | イ 存在しない命令コードの実行 |
ウ タイマーによる時間経過の通知 | エ ページフォールトの発生 |
【解答】ウ
【解説】
■ 外部割込み
実行中のプログラム以外の外部の要因によって発生する割込みをいう。ハードウェアの処理要求により引き起こされる割込みである。
機械チェック割込み | ハードウェアの異常が検出されたときに発生する割込み |
タイマ割込み | 組込みタイマ(ハードウェア)による割込み |
入出力割込み | キーボードやマウスなど,入出力装置から行われる割込み |
ア,イ プログラム割込み(内部割込み)
エ ページフォールト割込み(内部割込み)
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問11
問 外部割込みに分類されるものはどれか。
ア インターバルタイマによって,指定時間が経過したときに生じる割込み
イ 演算結果のオーバフローやゼロによる除算で生じる割込み
ウ 仮想記憶管理において,存在しないページへのアクセスによって生じる割込み
エ ソフトウェア割込み命令の実行によって生じる割込み
【解答】ア
【解説】
■ 外部割込み
実行中のプログラム以外の外部の要因によって発生する割込みをいう。ハードウェアの処理要求により引き起こされる割込みである。
機械チェック割込み | ハードウェアの異常が検出されたときに発生する割込み |
タイマ割込み | 組込みタイマ(ハードウェア)による割込み |
入出力割込み | キーボードやマウスなど,入出力装置から行われる割込み |
イ,エ プログラム割込み(内部割込み)
ウ ページフォールト割込み(内部割込み)
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問10
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問10
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問11
問 内部割込みに分類されるものはどれか。
ア 商用電源の瞬時停電などの電源異常による割込み
イ ゼロで除算を実行したことによる割込み
ウ 入出力が完了したことによる割込み
エ メモリパリティエラーが発生したことによる割込み
【解答】イ
【解説】
■ 内部割込み
実行中のプログラム内部からの割込みをいう。
プログラム割込み | 0による除算や,オーバーフローが起きたときなどに発生する割込み |
SVC割込み | 実行中のプログラムからOSに処理を依頼するときに行われる割込み |
ページフォールト割込み | 仮想記憶において,存在しない仮想記憶領域にアクセスしたときに発生する割込み |
※ SVC(Super Visor Call:スーパーバイザコール)
ア 機械チェック割込み(外部割込み)
ウ 入出力割込み(外部割込み)
エ 外部割込み
まとめ
今回は,情報処理技術者試験の過去問(コンピューター構成要素-プロセッサ)を集めて,シンプルにまとめてみました。みなさん,どのくらい解けましたか?はじめは難しく感じると思いますが,繰り返し解くことにより,少しずつ理解できるようになると思います(8割以上(できれば9割以上)解けるようになるまで頑張りましょう)。また,解けるようになっても時間が経つと忘れることもありますので,たとえば,1週間後とか,1か月後とかに,また,やってみてください。