情報処理技術者試験(今のところは基本情報技術者試験)の過去問(開発技術-システム開発技術)を集めて,シンプルにまとめています。DFD,状態遷移図,E-R図,決定表,データ中心アプローチ(DOA),共通フレーム(妥当性確認プロセス),システム要件定義,システム方式設計,ソフトウェア要件定義(外部設計),ソフトウェア方式設計(内部設計),ソフトウェア詳細設計,チェックディジット,モジュール強度,モジュール結合度(データ結合),レビュー,ウォークスルー,インスペクション(モデレーター),ブラックボックステスト(同値分割,限界値分析),ホワイトボックステスト(命令網羅,判定条件網羅(分岐網羅),条件網羅,複数条件網羅),バグ管理図(信頼度成長曲線),バグ埋込み法(エラー埋込法),静的解析ツール,動的解析ツール(アサーションチェック),ソフトウェア結合テスト,ボトムアップテスト(ドライバ),トップダウンテスト(スタブ),状態遷移テスト,システム適格性確認テスト,ストレステスト,アプリケーションの保守,WOL(Wake on LAN),リグレッションテストについて,理解度を確認することができます。解けなかった問題や,完全に理解できていない問題については,【参考】にあるリンク先ページを読んで,もう一度,解いてみてください。難しい問題もあると思いますが,繰り返し解くことにより,だんだんと身に付いてきますので,根気よく頑張りましょう。
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問45
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
- 平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問46
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問44
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
- 平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問3
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問45
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
- 平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問39
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問47
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
- (令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問40
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問49
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
- 平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問50
- 平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
- 平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
- 平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
- 平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
- 令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- 平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問55
- 平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
- 平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問53
- 平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
- 平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
- まとめ
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問45
問 図は,構造化分析法で用いられるDFDの例である。図中の “○” が表しているものはどれか。
ア アクティビティ | イ データストア |
ウ データフロー | エ プロセス |
【解答】エ
【解説】
■ DFD(Data Flow Diagram)
(プロセスを中心に)データの流れ(入力→処理→記憶→出力)に着目して,業務データの流れと処理の関係を図で表す。
※ システムと利用者(または,他のシステムなど)のデータの流れを図にしたり,システム内の構成要素間のデータの流れを図にしたりする
※ 現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデルの順に作成する
※ 全体的なレベルから段階的に詳細化していくという手法を用いることが多い
プロセス | データの加工などを表す | |
源泉と吸収 | データの発生源,または,データの行き先を表す | |
データフロー | データの流れを表す。名前を付ける | |
データストア | データが一時的に保管される場所を表す |
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
問 DFDの表記方法として,適切なものはどれか。
ア 2本の平行線は同期を意味し,名前は付けない。
イ 円には,データを蓄積するファイルの名前を付ける。
ウ 四角には,入力画面や帳票を表す名前を付ける。
エ 矢印には,データを表す名前を付ける。
【解答】エ
【解説】
■ DFD(Data Flow Diagram)
(プロセスを中心に)データの流れ(入力→処理→記憶→出力)に着目して,業務データの流れと処理の関係を図で表す。
※ システムと利用者(または,他のシステムなど)のデータの流れを図にしたり,システム内の構成要素間のデータの流れを図にしたりする
※ 現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデルの順に作成する
※ 全体的なレベルから段階的に詳細化していくという手法を用いることが多い
プロセス | データの加工などを表す | |
源泉と吸収 | データの発生源,または,データの行き先を表す | |
データフロー | データの流れを表す。名前を付ける | |
データストア | データが一時的に保管される場所を表す |
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 要求の分析・設計時に使用する状態遷移図の説明として,適切なものはどれか。
ア 階層構造の形でプログラムの全体構造を記述する。
イ 時間の経過や制御信号の変化などの,状態を変化させるきっかけと,変化に伴って実行する動作を記述する。
ウ システムの機能を概要から詳細へと段階的に記述する。
エ 処理間のデータの流れをデータフロー,処理,データストア及び外部の四つの記号で記述する。
【解答】イ
【解説】
■ 状態遷移図
条件やイベントにより状態が変わるようなシステムの動作を図で表す。
状態 | 非受理状態 | |
状態 | 受理(終了)状態 ※受理状態は2つ以上あってもよいし,なくてもよい | |
遷移 | 状態から状態への変化を表す。「入力/出力+α」を付ける ※出力がない場合は「*」を付ける | |
初期状態 | 初期状態 |
エ DFD
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
問 E-R図の説明はどれか。
ア オブジェクト指向モデルを表現する図である。
イ 時間や行動などに応じて,状態が変化する状況を表現する図である。
ウ 対象とする世界を実体と関連の二つの概念で表現する図である。
エ データの流れを視覚的に分かりやすく表現する図である。
【解答】ウ
【解説】
■ E-R図
データベースの概念設計で用いられる。データベース化の対象となる実世界のデータを,エンティティ(実体)とリレーションシップ(関連)という概念で抽象化する。
■ E-R図の構成要素
エンティティ(実体) | データベース化の対象となる実世界を構成する要素で,いくつかの属性を持つ。物理的な実体だけでなく,抽象的な事象も要素となり得る |
リレーションシップ(関連) | 実世界の規則やルールなどによるエンティティ間の関係。属性を持つこともできる |
アトリビュート(属性) | エンティティが持つ性質や特性 |
カーディナリティ | エンティティ間の対応関係を表したもの。「1対1」,「1対多」,「多対多」といった関係がある |
ア UML
イ 状態遷移図
エ DFD
平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問46
問 E-R図で表せるものはどれか。
ア エンティティ間の関連
イ エンティティの型とインスタンスの関連
ウ データとプロセスの関連
エ プロセス間の関連
【解答】ア
【解説】
■ E-R図
データベースの概念設計で用いられる。データベース化の対象となる実世界のデータを,エンティティ(実体)とリレーションシップ(関連)という概念で抽象化する。
■ E-R図の構成要素
エンティティ(実体) | データベース化の対象となる実世界を構成する要素で,いくつかの属性を持つ。物理的な実体だけでなく,抽象的な事象も要素となり得る |
リレーションシップ(関連) | 実世界の規則やルールなどによるエンティティ間の関係。属性を持つこともできる |
アトリビュート(属性) | エンティティが持つ性質や特性 |
カーディナリティ | エンティティ間の対応関係を表したもの。「1対1」,「1対多」,「多対多」といった関係がある |
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
問 データモデルが次の表記法に従うとき,E-R図の解釈に関する記述のうち,適切なものはどれか。
〔表記法〕
〔E-R図〕
ア 同一の商品は一つの仕入先から仕入れている。
イ 発注明細と納品明細は1対1に対応している。
ウ 一つの発注で複数の仕入先に発注することはない。
エ 一つの発注で複数の商品を発注することはない。
【解答】ウ
【解説】
ア 同一の商品は複数の(1以上の)仕入先から仕入れている。
イ 1つの発注明細に0以上の納品明細が,1つの納品明細に1以上の発注明細が対応している(多対多)。
エ 1つの発注で複数の(1以上の)商品を注文できる。
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
問 システム開発で用いる設計技法のうち,決定表を説明したものはどれか。
ア エンティティを長方形で表し,その関係を線で結んで表現したものである。
イ 外部インタフェース,プロセス,データストア間でのデータの流れを表現したものである。
ウ 条件の組合せとそれに対する動作とを表現したものである。
エ 処理や選択などの制御の流れを,直線又は矢印で表現したものである。
【解答】ウ
【解説】
■ 決定表(デシジョンテーブル)
複数の条件と,それによって決定される処理を表にしたものである。
ア E-R図
イ DFD
エ 流れ図
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
問 ソフトウェアの分析・設計技法の特徴のうち,データ中心分析・設計技法の特徴として,最も適切なものはどれか。
ア 機能の詳細化の過程で,モジュールの独立性が高くなるようにプログラムを分割していく。
イ システムの開発後の仕様変更は,データ構造や手続を局所的に変更したり追加したりすることによって,比較的容易に実現できる。
ウ 対象業務領域のモデル化に当たって,情報資源のデータ構造に着目する。
エ プログラムが最も効率よくアクセスできるようにデータ構造を設計する。
【解答】ウ
【解説】
■ データ中心アプローチ(DOA;Data Oriented Approach)
データ構造に着目したアプローチである。個々のシステムを,データベースを中心に設計する。
※ 業務内容に変更があった場合でも,データの種類や構造を変更することはあまりないため,データベースはそのままでプログラムのみを修正するという方法がとれる
※ E-R図を用いる
ア オブジェクト指向アプローチ
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
問 共通フレームのプロセスのうち,成果物が利用者の視点から意図された正しいものになっているかどうかを確認するプロセスはどれか。
ア 監査プロセス | イ 検証プロセス |
ウ 使用性向上プロセス | エ 妥当性確認プロセス |
【解答】エ
【解説】
共通フレーム2013の支援プロセスの中に次のプロセスがある。
- 文書化プロセス
- 品質保証プロセス
- 検証プロセス
- 妥当性確認プロセス
- 共同レビュープロセス
- 監査プロセス
- 問題解決プロセス
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 設計するときに,状態遷移図を用いることが最も適切なシステムはどれか。
ア 月末及び決算時の棚卸資産を集計処理する在庫棚卸システム
イ システム資源の日次の稼働状況を,レポートとして出力するシステム資源稼働状況報告システム
ウ 水道の検針データを入力として,料金を計算する水道料金計算システム
エ 設置したセンサの情報から,温室内の環境を最適に保つ室温制御システム
【解答】エ
【解説】
エ センサーで取得した情報によりシステムの状態が変わっていくので,状態遷移図を用いるのが適切
【参考】 |
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問44
問 システム開発の最初の工程で行う作業として,適切なものはどれか。
ア 各プログラムの内部構造を設計する。
イ 現状の業務を分析し,システム要件を整理する。
ウ サブシステムをプログラム単位まで分割し,各プログラムの詳細を設計する。
エ ユーザインタフェースを設計する。
【解答】イ
【解説】
ア ソフトウェア詳細設計
イ システム要件定義
ウ ソフトウェア方式設計
エ ソフトウェア要件定義
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
問 システムの外部設計を完了させるとき,顧客から承認を受けるものはどれか。
ア 画面レイアウト | イ システム開発計画 |
ウ 物理データベース仕様 | エ プログラムの流れ図 |
【解答】ア
【解説】
ア ソフトウェア要件定義(外部設計)
イ 企画(システム化構想・計画)
ウ ソフトウェア方式設計(内部設計)
エ ソフトウェア詳細設計
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問3
問 4桁の整数 N1N2N3N4 から,次の方法によって検査数字(チェックディジット)C を計算したところ,C = 4 となった。N2 = 7,N3 = 6,N4 = 2 のとき,N1 の値は幾らか。ここで,mod (x,y) は,x を y で割った余りとする。
検査数字:C = mod ((N1 × 1 + N2 × 2 + N3 × 3 + N4 × 4),10)
ア 0 | イ 2 | ウ 4 | エ 6 |
【解答】ウ
【解説】
検査数字を計算する式に各値を代入すると,
4 = mod ((N1 × 1 + 7 × 2 + 6 × 3 + 2 × 4),10)
4 = mod ((N1 +14 +18 + 8),10)
4 = mod (N1 + 40,10)
となる。よって,(N1 + 40) ÷ 10 の余りが4になるためには,
N1 = 4
となる。
【参考】 |
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問46
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問45
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
問 開発プロセスにおいて,ソフトウェア方式設計で行うべき作業はどれか。
ア 顧客に意見を求めて仕様を決定する。
イ ソフトウェア品目に対する要件を,最上位レベルの構造を表現する方式であって,かつ,ソフトウェアコンポーネントを識別する方式に変換する。
ウ プログラムを,コード化した1行の処理まで明確になるように詳細化する。
エ 要求内容を図表などの形式でまとめ,段階的に詳細化して分析する。
【解答】イ
【解説】
■ ソフトウェア方式設計(内部設計)
ソフトウェア要件を実現するために,ソフトウェアをプログラム(ソフトウェアコンポーネント)に分割し,各プログラムに必要な機能やプログラム間の関係などを明確にする。
※ 内部設計…開発者の視点から設計を行うプロセス
ア 要件定義
ウ プログラミング(ソフトウェアユニットの作成)
エ ソフトウェア詳細設計
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問45
問 モジュール設計書を基にモジュール強度を評価した。適切な評価はどれか。
〔モジュール設計書(抜粋)〕
上位モジュールから渡される処理コードに対応した処理をする。処理コードが“I”のときは挿入処理,処理コードが“U”のときは更新処理,処理コードが“D”のときは削除処理である。
ア これは“暗号的強度”のモジュールである。モジュール内の機能間に特別は関係はなく,むしろ他のモジュールとの強い関係性をもつ可能性が高いので,モジュール分割をやり直した方がよい。
イ これは“情報的強度”のモジュールである。同一の情報を扱う複数の機能を,一つのモジュールにまとめている。モジュール内に各処理の入口点を設けているので,制御の結びつきがなく,これ以上のモジュール分割は不要である。
ウ これは“連絡的強度”のモジュールである。モジュール内でデータの受渡し又は参照を行いながら,複数の機能を逐次的に実行している。再度見直しを図り,必要に応じて更にモジュール分割を行った方がよい。
エ これは“論理的強度”のモジュールである。関連した幾つかの機能を含み,パラメタによっていずれかの機能を選択して実行している。現状では大きな問題となっていないとしても,仕様変更に伴うパラメタの変更による影響を最小限に抑えるために,機能ごとにモジュールを分割するか,機能ごとの入口点を設ける方がよい。
【解答】エ
【解説】
■ モジュール強度
モジュール間の結び付きの強さを表すもので,モジュール強度が高いほど独立性が高いモジュールとなる。
平成30年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 モジュール間の情報の受渡しがパラメタだけで行われる,結合度が最も弱いモジュール結合はどれか。
ア 共通結合 | イ 制御結合 | ウ データ結合 | エ 内容結合 |
【解答】ウ
【解説】
■ モジュール結合度
モジュール間の関係性の強さを表すもので,モジュール結合度が低いほど独立性が高いモジュールとなる。
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問39
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 モジュール結合度が最も弱くなるものはどれか。
ア 一つのモジュールで,できるだけ多くの機能を実現する。
イ 二つのモジュール間で必要なデータ項目だけを引数として渡す。
ウ 他のモジュールとデータ項目を共有するためにグローバルな領域を使用する。
エ 他のモジュールを呼び出すときに,呼び出したモジュールの論理を制御するための引数を渡す。
【解答】イ
【解説】
■ モジュール結合度
モジュール間の関係性の強さを表すもので,モジュール結合度が低いほど独立性が高いモジュールとなる。
ア モジュール強度に関する説明
ウ 外部結合
エ 制御結合
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
問 モジュールの独立性を高めるには,モジュール結合度を低くする必要がある。モジュール間の情報の受渡し方法のうち,モジュール結合度が最も低いものはどれか。
ア 共通域に定義したデータを関係するモジュールが参照する。
イ 制御パラメタを引数として渡し,モジュールの実行順序を制御する。
ウ 入出力に必要なデータ項目だけをモジュール間の引数として渡す。
エ 必要なデータを外部宣言して共有する。
【解答】ウ
【解説】
■ モジュール結合度
モジュール間の関係性の強さを表すもので,モジュール結合度が低いほど独立性が高いモジュールとなる。
ア 共通結合
イ 制御結合
エ 外部結合
平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問47
問 設計上の誤りを早期に発見することを目的として,作成者と複数の関係者が設計書をレビューする方法はどれか。
ア ウォークスルー | イ 机上デバッグ |
ウ トップダウンテスト | エ 並行シミュレーション |
【解答】ア
【解説】
■ ウォークスルー
作成者がレビュー対象の説明をし,参加者がレビュー対象を説明に沿って追跡・検証して問題点などを指摘する形で行う。
※ 作成者が数人の参加者を招集する
※ 問題点の修正は作成者に任される
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
問 ソフトウェアのレビュー方法の説明のうち,インスペクションはどれか。
ア 作成者を含めた複数人の関係者が参加して会議形式で行う。レビュー対象となる成果物を作成者が説明し,参加者が質問やコメントをする。
イ 参加者が順番に司会者とレビュアになる。司会者の進行によって,レビュア全員が順番にコメントをし,全員が発言したら,司会者を交代して次のテーマに移る。
ウ モデレータが全体のコーディネートを行い,参加者が明確な役割をもってチェックリストなどに基づいたコメントをし,正式な記録を残す。
エ レビュー対象となる成果物を複数のレビュアに配布又は回覧して,レビュアがコメントをする。
【解答】ウ
【解説】
■ インスペクション
レビュー対象を用意されたチェックシートと照合して検証し,問題点があれば記録表に記録するとともに,作成者に指摘して問題点が処理されるまでを追跡する形で組織的に行う。参加者の役割には,次のようなものがある。
モデレーター | 開催責任者。全体の進行を取り仕切る |
オーナー | レビュー対象の作成者。レビュー対象の問題点の修正を行う |
インスペクター | 評価者。レビュー対象の検証を行い,問題点を発見する |
プレゼンター | 参加者に資料の説明を行う |
スクライブ | 書記。発見された問題点などを記録する |
ア ウォークスルー
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問46
問 レビュー技法の一つであるインスペクションにおけるモデレータの役割はどれか。
ア レビューで提起された欠陥,課題,コメントを記録する。
イ レビューで発見された欠陥を修正する。
ウ レビューの対象となる資料を,他のレビュー参加者に説明する。
エ レビューを主導し,参加者にそれぞれの役割を果たさせるようにする。
【解答】エ
【解説】
■ インスペクション
レビュー対象を用意されたチェックシートと照合して検証し,問題点があれば記録表に記録するとともに,作成者に指摘して問題点が処理されるまでを追跡する形で組織的に行う。参加者の役割には,次のようなものがある。
モデレーター | 開催責任者。全体の進行を取り仕切る |
オーナー | レビュー対象の作成者。レビュー対象の問題点の修正を行う |
インスペクター | 評価者。レビュー対象の検証を行い,問題点を発見する |
プレゼンター | 参加者に資料の説明を行う |
スクライブ | 書記。発見された問題点などを記録する |
ア スクライブ
イ オーナー
ウ プレゼンター
(令和4年度) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目A 問40
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
問 モジュールの内部構造を考慮することなく,仕様書どおりに機能するかどうかをテストする手法はどれか。
ア トップダウンテスト | イ ブラックボックステスト |
ウ ボトムアップテスト | エ ホワイトボックステスト |
【解答】イ
【解説】
■ ブラックボックステスト
モジュールの仕様に基づき,モジュールの外部から見た機能やインタフェースに着目して行うテストである。
※ モジュールの内部に冗長なコードがあった場合,それを検出することはできない
※ すべてのテスト工程で使用できるテスト手法である
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 ソフトウェア開発におけるテスト技法のうち,ブラックボックステストに関する記述として,適切なものはどれか。
ア ソースコードを解析し,プログラムの制御の流れと変数間のデータの流れのテストを,主にプログラム開発者以外の第三者が実施する。
イ プログラムが設計者の意図した機能を実現しているかどうかのテストを,主にプログラム開発者以外の第三者が実施する。
ウ プログラムの全ての命令について最低1回は実行することを完了の条件とするテストを,主にプログラム開発者自身が実施する。
エ プログラムの内部構造や論理が記述された内部仕様書に基づくテストを,主にプログラム開発者自身が実施する。
【解答】イ
【解説】
■ ブラックボックステスト
モジュールの仕様に基づき,モジュールの外部から見た機能やインタフェースに着目して行うテストである。
※ モジュールの内部に冗長なコードがあった場合,それを検出することはできない
※ すべてのテスト工程で使用できるテスト手法である
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
平成29年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
平成24年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 ブラックボックステストに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ア テストデータの作成基準として,プログラムの命令や分岐に対する網羅率を使用する。
イ 被テストプログラムに冗長なコードがあっても検出できない。
ウ プログラムの内部構造に着目し,必要な部分が実行されたかどうかを検証する。
エ 分岐命令やモジュールの数が増えると,テストデータが急増する。
【解答】イ
【解説】
■ ブラックボックステスト
モジュールの仕様に基づき,モジュールの外部から見た機能やインタフェースに着目して行うテストである。
※ モジュールの内部に冗長なコードがあった場合,それを検出することはできない
※ すべてのテスト工程で使用できるテスト手法である
ア,ウ,エ ホワイトボックステスト
平成26年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
平成22年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 ブラックボックステストにおけるテストケースの設計方法として,適切なものはどれか。
ア プログラム仕様書の作成又はコーディングが終了した段階で,仕様書やソースリストを参照して,テストケースを設計する。
イ プログラムの機能仕様やインタフェースの仕様に基づいて,テストケースを設計する。
ウ プログラムの処理手順や内部構造に基づいて,テストケースを設計する。
エ プログラムの全ての条件判定で,真と偽をそれぞれ1回以上実行させることを基準に,テストケースを設計する。
【解答】イ
【解説】
■ ブラックボックステスト
モジュールの仕様に基づき,モジュールの外部から見た機能やインタフェースに着目して行うテストである。
※ モジュールの内部に冗長なコードがあった場合,それを検出することはできない
※ すべてのテスト工程で使用できるテスト手法である
ア,ウ,エ ホワイトボックステスト
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 ブラックボックステストのテストデータの作成方法のうち,最も適切なものはどれか。
ア 稼働中のシステムから実データを無作為に抽出し,テストデータを作成する。
イ 機能仕様から同値クラスや限界値を識別し,テストデータを作成する。
ウ 業務で発生するデータの発生頻度を分析し,テストデータを作成する。
エ プログラムの流れ図を基に,分岐条件に基づいたテストデータを作成する。
【解答】イ
【解説】
■ ブラックボックステスト
モジュールの仕様に基づき,モジュールの外部から見た機能やインタフェースに着目して行うテストである。
※ モジュールの内部に冗長なコードがあった場合,それを検出することはできない
※ すべてのテスト工程で使用できるテスト手法である
■ 同値分割
モジュールへの入力データを,正しい値を持つ有効同値クラスと,正しくない値を持つ無効同値クラスに分割し,各クラスから1つの値を取り出してテストデータとする。
■ 限界値分析
モジュールへの入力データを,正しい値を持つ有効同値クラスと,正しくない値を持つ無効同値クラスに分割し,各クラスの境界値を取り出してテストデータとする。
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 整数1~1,000を有効とする入力値が,1~100の場合は処理Aを,101~1,000の場合は処理Bを実行する入力処理モジュールを,同値分割法と境界値分析によってテストする。次の条件でテストするとき,テストデータの最小個数は幾つか。
〔条件〕
① 有効同値クラスの1クラスにつき,一つの値をテストデータとする。ただし,テストする値は境界値でないものとする。
② 有効同値クラス,無効同値クラスの全ての境界値をテストデータとする。
ア 5 | イ 6 | ウ 7 | エ 8 |
【解答】エ
【解説】
処理Aと処理Bの有効同値クラスと無効同値クラスは,
のようになる。条件①より,有効同値クラスの1クラスにつき境界値でない値を1つ選択するので,
2~99の中から1つ
102~999の中から1つ
の計2つを選べばよい(無効同値クラスからは選ばない)。
また,条件②より有効同値クラス,無効同値クラスの全ての境界値を選択するので,
0,1,100,101,1000,1001
の6つを選べばよい。よって,条件①と条件②を満たすテストケースは,
2 + 6 = 8
となる。
平成23年度 基本情報技術者試験 特別 午前 問49
問 ホワイトボックステストの説明として,適切なものはどれか。
ア 外部仕様に基づいてテストデータを作成する。
イ 同値分割の技法を使用してテストデータを作成する。
ウ 内部構造に基づいてテストデータを作成する。
エ 入力と出力の関係からテストデータを作成する。
【解答】ウ
【解説】
■ ホワイトボックステスト
モジュールの内部構造に着目して行うテストで,モジュールの論理構造が正しいかをテストする。
※ すべての実行経路を検証するのが望ましいが作業量の面から困難であるため,網羅性と生産性を考慮したうえで,分岐や繰返しなど重要な部分をテストするようにする
ア,イ,エ ブラックボックステスト
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
問 流れ図で表される部分を命令網羅によってテストするとき,テストケースは少なくとも幾つ用意する必要があるか。
ア 2 | イ 3 | ウ 4 | エ 5 |
【解答】ア
【解説】
命令網羅の場合は,
のように,①,②の判定条件と③,④の判定条件を,それぞれ網羅すればよい(すべての命令を少なくとも1回は実行すればよい)ので,たとえば,
(a=0):①,(b=0):③
(a=1):②,(b=1):④
のような2つのテストデータを作成すればよい。
※ 次のようなテストデータ(組み合わせ)でもよい。
(a=0):①,(b=1):④
(a=1):②,(b=0):③
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
問 単一の入り口をもち,入力項目を用いた複数の判断を含むプログラムのテストケースを設計する。命令網羅と判定条件網羅の関係のうち,適切なものはどれか。
ア 判定条件網羅を満足しても,命令網羅を満足しない場合がある。
イ 判定条件網羅を満足するならば,命令網羅も満足する。
ウ 命令網羅を満足しなくても,判定条件網羅を満足する場合がある。
エ 命令網羅を満足するならば,判定条件網羅も満足する。
【解答】イ
【解説】
■ ホワイトボックステスト
モジュールの内部構造に着目して行うテストで,モジュールの論理構造が正しいかをテストする。
※ すべての実行経路を検証するのが望ましいが作業量の面から困難であるため,網羅性と生産性を考慮したうえで,分岐や繰返しなど重要な部分をテストするようにする
■ 命令網羅
すべての命令を少なくとも1回は実行するようにテストケースを作成する。
■ 判定条件網羅(分岐網羅)
分岐の判定条件で真となる場合と偽となる場合を,それぞれ少なくとも1回は実行するようにテストケースを作成する。
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
問 プログラム中の図の部分を判定条件網羅(分岐網羅)でテストするときのテストケースとして,適切なものはどれか。
ア | イ | ウ | エ |
【解答】ウ
【解説】
判定条件網羅の場合は,
のように,①,②の判定条件を網羅すればよい(分岐の判定条件で真となる場合と偽となる場合を,それぞれ少なくとも1回実行すればよい)。
ア
イ
ウ
エ
平成29年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
問 流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケース数は幾つか。
ア 1 | イ 2 | ウ 3 | エ 4 |
【解答】イ
【解説】
判定条件網羅の場合は,
のように,①,②の判定条件と③,④の判定条件を,それぞれ網羅すればよい(分岐の判定条件で真となる場合と偽となる場合を,それぞれ少なくとも1回実行すればよい)ので,たとえば,
(X=2):①,(A=0,B=0):③
(X=0):②,(A=1,B=1):④
のような2つのテストデータを作成すればよい。
※ 次のようなテストデータ(組み合わせ)でもよい。
(X=2):①,(A=1,B=1):④
(X=0):②,(A=0,B=0):③
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問50
問 図の構造をもつプログラムに対して,ホワイトボックステストのテストケースを設計するとき,少なくとも実施しなければならないテストケース数が最大になるテスト技法はどれか。
ア 条件網羅 | イ 判定条件網羅 |
ウ 複数条件網羅 | エ 命令網羅 |
【解答】ウ
【解説】
すべてのテストケースは,
となる。命令網羅の場合はテストケース④を,判定条件網羅の場合はテストケース④と①,②,③のどれか1つを,条件網羅の場合はテストケース①と②を,判定条件/条件網羅の場合はテストケース①と②と④を,複数条件網羅の場合はテストケース①と②と③と④を設計する。よって,テストケース数が最大になる技法は,
複数条件網羅
である。
平成30年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
問 プログラムの流れ図で示される部分に関するテストデータを,判定条件網羅(decision coverage)によって設定した。このテストデータを複数条件網羅(multiple condition coverage)による設定に変更するとき,加えるべきテストデータのうち,適切なものはどれか。ここで,( )で囲んだ部分は,一組みのテストデータを表すものとする。
・判定条件網羅によるテストデータ
(A=4,B=1),(A=5,B=0)
ア (A=3,B=0),(A=7,B=2)
イ (A=3,B=2),(A=8,B=0)
ウ (A=4,B=0),(A=8,B=0)
エ (A=7,B=0),(A=8,B=2)
【解答】エ
【解説】
テストデータを複数条件網羅にするには,
のように,①~④の判定条件を網羅する必要がある。
問題文の判定条件網羅によるテストデータでは,
(A=4,B=1):③
(A=5,B=0):②
をテストできるので,残りの①,④を満たすテストケースを選べばよい。
ア (A=3,B=0):②,(A=7,B=2):① ⇒ ×
イ (A=3,B=2):③,(A=8,B=0):④ ⇒ ×
ウ (A=4,B=0):②,(A=8,B=0):④ ⇒ ×
エ (A=7,B=0):④,(A=8,B=2):① ⇒ ○
平成27年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
問 図は,テスト項目消化件数Xにおいて,目標値として設定したバグ累積件数に到達したことを示す。この図の状況の説明として,適切なものはどれか。
ア テスト工程が順調に終了したことを示す。
イ テスト前段階での机上チェックやシミュレーションが十分にされていることを示す。
ウ まだ多くのバグが内在している可能性があることを示す。
エ 目標のバグ累積件数が達成されたので,出荷後にバグが発生する確率が低いことを示す。
【解答】ウ
【解説】
■ バグ管理図
実際のテストの実績をプロットして信頼度成長曲線と比較することでプログラムの品質やテストの進捗状況を判断する。
※ 信頼度成長曲線…累積バグ件数が開発の進捗に従い増加していく様子を表した曲線。傾きが0に近づいたときに一定の品質に達したと判断できる
平成21年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 ソフトウェアのテスト工程において,バグ管理図を用いて,テストの進捗状況とソフトウェアの品質を判断したい。このときの考え方のうち,最も適切なものはどれか。
ア テスト工程の前半で予想以上にバグが検出され,スケジュールが遅れたので,スケジュールの見直しを行い,数日遅れでテスト終了の判断をした。
イ テスト項目がスケジュールどおりに消化されていれば,バグ摘出の累積件数が増加しなくても,ソフトウェアの品質は高いと判断できる。
ウ テスト項目消化の累積件数,バグ摘出の累積件数及び未解決バグの件数の推移がすべて横ばいになった場合は,解決困難なバグに直面しているかどうかを確認する必要がある。
エ バグ摘出の累積件数の推移とテスト項目の未消化件数の推移から,テスト終了の時期をほぼ正確に予測できる。
【解答】ウ
【解説】
■ バグ管理図
実際のテストの実績をプロットして信頼度成長曲線と比較することでプログラムの品質やテストの進捗状況を判断する。
※ 信頼度成長曲線…累積バグ件数が開発の進捗に従い増加していく様子を表した曲線。傾きが0に近づいたときに一定の品質に達したと判断できる
ア 上図のバグ曲線:①
イ 上図のバグ曲線②
エ 終盤で困難解決なバグに直面する可能性もあるため,正確な時期は予測できない。
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問47
問 エラー埋込法において,埋め込まれたエラー数をS,埋め込まれたエラーのうち発見されたエラー数をm,埋め込まれたエラーを含まないテスト開始前の潜在エラー数をT,発見された総エラー数をnとしたとき,S,T,m,nの関係を表す式はどれか。
ア mS = n - mT | イ mS = Tn - m |
ウ mS = nT | エ mS = Tn |
【解答】ア
【解説】
潜在エラーのうち発見されたエラー数は,
n - m
なので,S,T,m,nの関係を表す式は,
mS = n - mT
となる。
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 ソフトウェアのテストツールの説明のうち,静的テストを支援する静的解析ツールのものはどれか。
ア 指定された条件のテストデータや,プログラムの入力ファイルを自動的に生成する。
イ テストの実行結果を基に,命令の網羅率や分岐の網羅率を自動的に計測し,分析する。
ウ プログラム中に文法上の誤りや論理的な誤りなどがあるかどうかを,ソースコードを分析して調べる。
エ モジュールの呼び出し回数や実行回数,実行文の実行回数などの,プログラム実行時の動作特性に関するデータを計測する。
【解答】ウ
【解説】
■ デバッグを支援するツール
● 静的解析ツール
(プログラムを実行せずに行う)静的テストを支援するツールである。
※ 静的テストには,プログラムを1行1行トレースしたり,プログラムに記述されている文などを検証したりするものなどがある
● 動的解析ツール
(プログラムを実行しながら行う)動的テストを支援するツールである。
ダンプツール | 主記憶装置やレジスタなどに記憶されている内容を出力するツール ※ メモリダンプ…プログラムの異常終了時に出力するもの ※ スナップショットダンプ…特定の命令が実行されるたびに出力するもの |
トレーサー | 実行した命令や変数の内容などを逐次取得できるツール(追跡プログラム) |
アサーションチェッカー | (ある時点で変数aが変数b以下であるなどという)変数間の関係や条件などをプログラム中に埋め込み,常に成り立っているかを検査するツール |
イ,エ 動的解析ツール
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
問 プログラム実行中の特定の時点で成立する変数間の関係や条件を記述した論理式を埋め込んで,そのプログラムの正当性を検証する手法はどれか。
ア アサーションチェック | イ コード追跡 |
ウ スナップショットダンプ | エ テストカバレッジ分析 |
【解答】ア
【解説】
■ デバッグを支援するツール
● 静的解析ツール
(プログラムを実行せずに行う)静的テストを支援するツールである。
※ 静的テストには,プログラムを1行1行トレースしたり,プログラムに記述されている文などを検証したりするものなどがある
● 動的解析ツール
(プログラムを実行しながら行う)動的テストを支援するツールである。
ダンプツール | 主記憶装置やレジスタなどに記憶されている内容を出力するツール ※ メモリダンプ…プログラムの異常終了時に出力するもの ※ スナップショットダンプ…特定の命令が実行されるたびに出力するもの |
トレーサー | 実行した命令や変数の内容などを逐次取得できるツール(追跡プログラム) |
アサーションチェッカー | (ある時点で変数aが変数b以下であるなどという)変数間の関係や条件などをプログラム中に埋め込み,常に成り立っているかを検査するツール |
平成27年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 ボトムアップテストの特徴として,適切なものはどれか。
ア 開発の初期の段階では,並行作業が困難である。
イ スタブが必要である。
ウ テスト済みの上位モジュールが必要である。
エ ドライバが必要である。
【解答】エ
【解説】
■ ソフトウェア結合テスト
プログラムの動作確認を,ソフトウェア方式設計で定義した内容に従いテストする。また,ソフトウェア結合テストの評価及びレビューも行う。
■ ボトムアップテスト
下位のモジュールから上位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の上位のモジュールの代わりにドライバが必要になる。
※ ドライバ…上位モジュールの働きをするテスト用モジュール
■ トップダウンテスト
上位のモジュールから下位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の下位モジュールの代わりにスタブが必要になる。
※ スタブ…下位モジュールの働きをするテスト用モジュール
平成25年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問50
問 トップダウン方式で結合テストを行うとき,特に必要となるものはどれか。
ア エミュレータ | イ スタブ |
ウ デバッガ | エ ドライバ |
【解答】イ
【解説】
■ ソフトウェア結合テスト
プログラムの動作確認を,ソフトウェア方式設計で定義した内容に従いテストする。また,ソフトウェア結合テストの評価及びレビューも行う。
■ ボトムアップテスト
下位のモジュールから上位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の上位のモジュールの代わりにドライバが必要になる。
※ ドライバ…上位モジュールの働きをするテスト用モジュール
■ トップダウンテスト
上位のモジュールから下位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の下位モジュールの代わりにスタブが必要になる。
※ スタブ…下位モジュールの働きをするテスト用モジュール
平成28年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
平成24年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
問 階層構造のモジュール群から成るソフトウェアの結合テストを,上位のモジュールから行う。この場合に使用する,下位のモジュールの代替となるテスト用のモジュールはどれか。
ア エミュレータ | イ シミュレータ |
ウ スタブ | エ ドライバ |
【解答】ウ
【解説】
■ ソフトウェア結合テスト
プログラムの動作確認を,ソフトウェア方式設計で定義した内容に従いテストする。また,ソフトウェア結合テストの評価及びレビューも行う。
■ ボトムアップテスト
下位のモジュールから上位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の上位のモジュールの代わりにドライバが必要になる。
※ ドライバ…上位モジュールの働きをするテスト用モジュール
■ トップダウンテスト
上位のモジュールから下位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の下位モジュールの代わりにスタブが必要になる。
※ スタブ…下位モジュールの働きをするテスト用モジュール
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問47
問 スタブを使用したテストの説明として,適切なものはどれか。
ア 指定した命令が実行されるたびに,レジスタや主記憶の一部の内容を出力することによって,正しく処理が行われていることを確認する。
イ トップダウンでプログラムのテストを行うとき,作成したモジュールをテストするために,仮の下位モジュールを用意して動作を確認する。
ウ プログラムの実行中,必要に応じて変数やレジスタなどの内容を表示し,必要ならばその内容を修正して,テストを継続する。
エ プログラムを構成するモジュールの単体テストを行うとき,そのモジュールを呼び出す仮の上位モジュールを用意して,動作を確認する。
【解答】イ
【解説】
■ ソフトウェア結合テスト
プログラムの動作確認を,ソフトウェア方式設計で定義した内容に従いテストする。また,ソフトウェア結合テストの評価及びレビューも行う。
■ ボトムアップテスト
下位のモジュールから上位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の上位のモジュールの代わりにドライバが必要になる。
※ ドライバ…上位モジュールの働きをするテスト用モジュール
■ トップダウンテスト
上位のモジュールから下位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の下位モジュールの代わりにスタブが必要になる。
※ スタブ…下位モジュールの働きをするテスト用モジュール
ア スナップショットダンプ
エ ドライバ
令和元年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 テストで使用するスタブ又はドライバの説明のうち,適切なものはどれか。
ア スタブは,テスト対象モジュールからの戻り値の表示・印刷を行う。
イ スタブは,テスト対象モジュールを呼び出すモジュールである。
ウ ドライバは,テスト対象モジュールから呼び出されるモジュールである。
エ ドライバは,引数を渡してテスト対象モジュールを呼び出す。
【解答】エ
【解説】
■ ソフトウェア結合テスト
プログラムの動作確認を,ソフトウェア方式設計で定義した内容に従いテストする。また,ソフトウェア結合テストの評価及びレビューも行う。
■ ボトムアップテスト
下位のモジュールから上位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の上位のモジュールの代わりにドライバが必要になる。
※ ドライバ…上位モジュールの働きをするテスト用モジュール
■ トップダウンテスト
上位のモジュールから下位のモジュールへと順に結合しながらテストする。未完成の下位モジュールの代わりにスタブが必要になる。
※ スタブ…下位モジュールの働きをするテスト用モジュール
平成28年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 システム結合テストにおける状態遷移テストに関する記述として,適切なものはどれか。
ア イベントの発生によって内部状態が変化しない計算処理システムのテストに適した手法
イ システムの内部状態に着目しないブラックボックステスト用の手法
ウ 設計されたイベントと内部状態の組合せどおりにシステムが動作することを確認する手法
エ データフロー図,決定表を使用してシステムの内部状態を解析する手法
【解答】ウ
【解説】
■ 状態遷移テスト
状態遷移図や状態遷移表を使用して,システムが正しく挙動するかを検証するテストである。
平成21年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 システム適格性確認テストを実施するとき,用意しておくべきテストデータはどれか。
ア 実際に業務で使うデータや,業務上例外として処理されるデータ
イ ソフトウェアユニット間のインタフェースに関するエラーを検出するデータ
ウ ソフトウェアユニット内の全分岐を1回以上通るデータ
エ ソフトウェアユニット内の全命令が1回以上実行されるデータ
【解答】ア
【解説】
■ システム適格性確認テスト
システムが要件どおりに作成されているかの確認を,システム要件定義で定義した内容に従いテストする。
※ 実際に業務で使用するデータを使用してテストするが,テストは本番環境とは隔離した環境で行う
イ,ウ,エ ホワイトボックステスト用のテストデータ
平成25年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問48
問 ストレステストの目的はどれか。
ア システムに要求されている処理能力の限界状態における動作を確認する。
イ 実際に利用者に使ってもらうことによって,システムの使いやすさを評価する。
ウ 標準的なプログラムの実行時間を計測することによって,他のコンピュータと性能を比較する。
エ プログラムの修正又は変更によって他の機能が意図しない影響を受けていないことを確認する。
【解答】ア
【解説】
■ 耐久テスト
長時間の連続運転に耐えられるかをチェックする
イ ユーザービリティ(使用性)テスト
ウ ベンチマークテスト
エ リグレッションテスト
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問55
問 アプリケーションの保守に関する記述として,適切なものはどれか。
ア テスト終了後は速やかに本稼働中のライブラリにプログラムに登録し,保守承認者に報告する。
イ 変更内容が簡単であると判断できるときは,本稼働用のライブラリを直接更新する。
ウ 保守作業が完了しないまま放置されるのを防ぐためにも,保守の完了を記録する。
エ 保守作業は,保守作業担当者によるテストが終了した時点で完了とする。
【解答】ウ
【解説】
ア 本稼働に移行するのは,保守承認者の承認後
イ 変更後はテストを行い,その後,本稼働に移行する
エ 本稼働への移行が完了するまでが保守
平成31年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問49
問 条件に従うとき,アプリケーションプログラムの初年度の修正費用の期待値は,何万円か。
〔条件〕
(1) プログラム規模:2,000kステップ
(2) プログラムの潜在不良率:0.04件/kステップ
(3) 潜在不良の年間発見率:20%/年
(4) 発見した不良の分類
影響度大の不良:20%,影響度小の不良:80%
(5) 不良1件当たりの修正費用
影響度大の不良:200万円,影響度小の不良:50万円
(6) 初年度は影響大の不良だけを修正する
ア 640 | イ 1,280 | ウ 1,600 | エ 6,400 |
【解答】ア
【解説】
このアプリケーションプログラムに含まれる総不良数は,
2,000k×0.04件/kステップ=80個
であり,初年度に発見される不良数は,
80個×20%=16個
である。このうち影響度大の不良数は,
16個×20%=3.2個
なので,初年度の修正費用の期待値は,
3.2個×200万円=640万円
となる。
【参考】 |
平成22年度 基本情報技術者試験 春期 午前 問53
問 コンピュータをLAN経由で起動させる機能をWake on LAN(WOL)という。この機能を利用することによって効率よく行えるものはどれか。
ア 遠隔地にあるPCのソフトウェア保守
イ システム誤動作の検知
ウ トラフィック状況の管理
エ 不正アクセスの監視
【解答】ア
【解説】
■ WOL(Wake On LAN)
通信ネットワークに接続されたコンピューターの電源を,他のコンピューターから遠隔操作により起動する技術。
平成26年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問49
平成23年度 基本情報技術者試験 秋期 午前 問48
問 ソフトウェアのテストの種類のうち,ソフトウェア保守のために行った変更によって,影響を受けないはずの箇所に影響を及ぼしていないかどうかを確認する目的で行うものはどれか。
ア 運用テスト | イ 結合テスト |
ウ システムテスト | エ リグレッションテスト |
【解答】エ
【解説】
■ リグレッションテスト(退行テスト,回帰テスト)
各テストで見つかったバグの修正や,保守の段階で修正を行った場合に,他の部分に新しい誤りが発生していないかを検証するテストである。
まとめ
今回は,情報処理技術者試験の過去問(開発技術-システム開発技術)を集めて,シンプルにまとめてみました。みなさん,どのくらい解けましたか?はじめは難しく感じると思いますが,繰り返し解くことにより,少しずつ理解できるようになると思います(8割以上(できれば9割以上)解けるようになるまで頑張りましょう)。また,解けるようになっても時間が経つと忘れることもありますので,たとえば,1週間後とか,1か月後とかに,また,やってみてください。