基本情報技術者試験の科目Bのサンプル問題を題材に,アクセス権限と職務分離について学習します。この問題では,業務委託に伴う利用者ごとの適切な操作権限の設定を確認します。
(令和4年度12月公開) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目B 問19
問 A社は従業員200名の通信販売業者である。一般消費者向けに生活雑貨,ギフト商品などの販売を手掛けている。取扱商品の一つである商品Zは,Z販売課が担当している。
〔Z販売課の業務〕
現在,Z販売課の要員は,商品Zについての受注管理業務及び問合せ対応業務を行っている。商品Zについての受注管理業務の手順を図1に示す。
〔Jシステムの操作権限〕
Z販売課では,Jシステムについて,次の利用方針を定めている。
[方針1] ある利用者が入力した情報は,別の利用者が承認する。
[方針2] 販売責任者は,Z販売課の全業務の情報を閲覧できる。
Jシステムでは,業務上必要な操作権限を利用者に与える機能が実装されている。
この度,商品Zの受注管理業務が受注増によって増えていることから,B社に一部を委託することにした(以下,商品Zの受注管理業務の入力作業を行うB社従業員を商品ZのB社販売担当者といい,商品ZのB社販売担当者の入力結果を閲覧して,不備があればA社に口頭で差戻しを依頼するB社従業員を商品ZのB社販売責任者という)。
委託に当たって,Z販売課は情報システム部にJシステムに関する次の要求事項を伝えた。
[要求1] B社が入力した場合は,A社が承認する。
[要求2] A社の販売担当者が入力した場合は,現状どおりにA社の販売責任者が承認する。
上記を踏まえ,情報システム部は今後の各利用者に付与される操作権限を表1にまとめ,Z販売課の情報セキュリティリーダーであるCさんに確認をしてもらった。
設問 表1中の a1 , a2 に入れる字句の適切な組合せを,aに関する解答群の中から選べ。
aに関する解答群
a1 | a2 | |
| ア | Z販売課の販売責任者 | 商品ZのB社販売責任者 |
| イ | Z販売課の販売責任者 | 商品ZのB社販売担当者 |
| ウ | 商品ZのB社販売責任者 | Z販売課の販売責任者 |
| エ | 商品ZのB社販売責任者 | 商品ZのB社販売担当者 |
| オ | 商品ZのB社販売担当者 | 商品ZのB社販売責任者 |
【解答】エ
【解説】
「入力した人とは別の利用者が承認する」という方針1に着目する。
a1:B社販売担当者が入力した結果を確認し,不備があれば差戻しを依頼する ⇒ 商品ZのB社販売責任者
a2:商品Zの受注内容をJシステムに入力する ⇒ 商品ZのB社販売担当者
したがって,B社販売担当者が入力し,B社販売責任者がその入力結果を確認することで,入力者と確認者を分けることができる。
| 【参考】 | 「アクセス制御の基礎まとめ」 |
この問題のポイント
この問題から学べることは,
- 利用者ごとに必要な操作権限だけを与えるアクセス制御
- 入力した人とは別の人が承認する職務分離
- 業務委託によって変化する利用者と操作権限
- 販売担当者と販売責任者の役割に応じた権限設定
です。特に,入力した人とは別の利用者が承認するように権限を設定することで,入力と承認を分離する職務分離の考え方を理解しておきましょう。
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