基本情報技術者試験の科目Bのサンプル問題を題材に,BYODでのVPN接続によって生じるセキュリティリスクについて学習します。この問題では,個人所有PCからVPN接続する場合に増加するリスクと,新たに生じるリスクを確認します。
(令和4年度12月公開) 基本情報技術者試験 サンプル問題 科目B 問18
問 A社はIT開発を行っている従業員1,000名の企業である。総務部50名,営業部50名で,ほかは開発部に所属している。開発部員の9割は客先に常駐している。現在,A社におけるPCの利用状況は図1のとおりである。
A社では,客先常駐開発部員が業務システムを使うためだけにA社オフィスに出社するのは非効率的であると考え,客先常駐開発部員に対して個人所有PCの業務利用(BYOD)とVPN接続の許可を検討することにした。
設問 客先常駐開発部員に,個人所有PCからのVPN接続を許可した場合に,増加する又は新たに生じると考えられるリスクを二つ挙げた組合せは,次のうちどれか。解答群のうち,最も適切なものを選べ。
(一) VPN接続が増加し,可用性が損なわれるリスク
(二) 客先常駐開発部員がA社PCを紛失するリスク
(三) 客先常駐開発部員がフィッシングメールのURLをクリックして個人所有PCがマルウェアに感染するリスク
(四) 総務部員が個人所有PCをVPN接続するリスク
(五) マルウェアに感染した個人所有PCが社内ネットワークにVPN接続され,マルウェアが社内ネットワークに拡散するリスク
解答群
| ア (一),(二) | イ (一),(三) | ウ (一),(四) |
| エ (一),(五) | オ (二),(三) | カ (二),(四) |
| キ (二),(五) | ク (三),(四) | ケ (三),(五) |
| コ (四),(五) |
【解答】エ
【解説】
客先常駐開発部員に個人所有PCからのVPN接続を許可することで,新たに生じるリスクを考える。
(一) これまでVPN接続していた営業部員50名に加えて,810名の客先常駐開発部員もVPN接続する ⇒ VPNサーバなどへの負荷が増加し,可用性が損なわれるリスクがある
(二) 客先常駐開発部員にはA社PCを貸与していない ⇒ A社PCを紛失するリスクは増加しない
(三) 個人所有PCがマルウェアに感染するリスクは,VPN接続を許可する前から存在する ⇒ 今回の変更によって新たに生じるリスクではない
(四) VPN接続を許可する対象は客先常駐開発部員である。総務部員ではない
(五) マルウェアに感染した個人所有PCをVPN接続する ⇒ 社内ネットワークにマルウェアが侵入・拡散するリスクが新たに生じる
この問題のポイント
この問題から学べることは,
- BYODで個人所有PCを業務に利用する方法
- 個人所有PCからVPN接続する場合の特徴
- VPN接続の増加によって可用性が損なわれるリスク
- マルウェアに感染したPCをVPN接続することによるリスク
です。特に,個人所有PCからVPN接続することで,VPNサーバなどへの負荷が増加する可能性があるほか,マルウェアに感染したPCが社内ネットワークに接続されることで,マルウェアが社内ネットワークに侵入・拡散するリスクがあることを理解しておきましょう。
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